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摸写
「摸写〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
摸写の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
二〇年マルセーユの黒死病」が、掲げられてあった。いずれも、縦七尺幅十尺以上に拡大
摸写した複製画であって、何故かかる陰惨なもののみを選んだのか、その意図がすこぶる....
「小説総論」より 著者:二葉亭四迷
は、是れ美術の功なり。故曰、美術は感情を以て意を穿鑿するものなり。 小説に勧懲
摸写の二あれど、云々の故に
摸写こそ小説の真面目なれ。さるを今の作者の無智文盲とて....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
父が外出すると楽しんでその帰りを待った。 私は絵を見て楽しむ外に、またその画を
摸写することが好きだった。小学校で図画を教える今時と違って、当時は大人でも大抵は....
「哲学入門」より 著者:三木清
においてでなく、その加工によって生ずる思惟の生産物においてでなければならぬ。即ち
摸写が与えられたものをただ受動的に写すことを意味する限り、模写説の成立する余地は....
「山越しの阿弥陀像の画因」より 著者:折口信夫
が加って、愈、何だか因縁らしいものの感じられて来るのも、無理はない。 古代仏画を
摸写したことのある、大和絵出の人の絵には、どうしても出て来ずには居ぬ、極度な感覚....
「南画を描く話」より 著者:中谷宇吉郎
華《はなや》かな花を描くには実力が要《い》るし、ちょっと困った。 それでやはり
摸写《もしゃ》をすることにした。もっとも今更|蘭竹《らんちく》から始めて、十年猛....
「九谷焼」より 著者:中谷宇吉郎
ら、N氏は金沢にいる間に、色々の家に遺《のこ》っている古い時代からの九谷の精密な
摸写《もしゃ》をつくって見たいといっていた。色々の発展や分岐の跡が詳しく分ったら....