摺り足[語句情報] » 摺り足

「摺り足〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

摺り足の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
神秘昆虫館」より 著者:国枝史郎
道具さえ持っている、どうする事も出来なかった。 「ううむ、残念、軽率であったぞ」摺り足をして後退《あとじ》さる。 築山を背負い、木立を楯に、膝折り敷いて下段の....
南国太平記」より 著者:直木三十五
五人の老女が坐って、茶を運ばせた。そして、茶碗の捧げようが、高いとか、低いとか、摺り足で歩いても、そんなに畳の音をさせてはいけないとか、眼のつけどころが――脣の....
」より 著者:織田作之助
、草履はすぐべとべとになり、うっかり踏み外すと池の中へすべり落ちてしまう。暗い。摺り足で進まねばならなかった。いきなり足を蹴るものがある。見えないが、ひき蛙らし....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
だった。十郎左衛門は、自分がまず、初太刀の皮膜を切ろうとするものらしく、ズズと、摺り足に身をすすめて、 「師の清十郎敗れ、つづいて御舎弟の伝七郎様を討たれ、なん....
木綿以前の事」より 著者:柳田国男
めることは、御殿においてもほんの近世からの出来事である。現在のようにあの畳の上を摺り足して、堪えず足の垢をこすりつけ、その上へ板のごとき脚なし膳をすえ並べて、な....