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撞球
「撞球〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
撞球の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
についたら、もう占めたもんで……。まもなく、|飾り台のうえに、ちょこなんと乗る。
撞球棒のうえへ玉をのせたのを、鼻であしらいあしらい梯子をのぼってゆく。それから、....
「正義と微笑」より 著者:太宰治
だまされているのかも知れん。どうも変だ。」と真面目に言った。 昔からの馴染の、
撞球場にはいってみた。暗い電球が一つともっているだけで、がらんとしている。奥の部....
「仮装人物」より 著者:徳田秋声
風貌をも、葉子のサルンでちょっと見る機会があった。宵のことであった。が、ホテルの
撞球場で遊んでいるその青年を、葉子は庸三と一緒に来ている長男の庸太郎に初めて紹介....
「映画の世界像」より 著者:寺田寅彦
こるもう一つの不思議は、決定的の世界が不決定になることである。たとえば摩擦のある
撞球台の上で球をころがすとする。球を突き出したときの初速度が与えられればその後に....
「娯楽論」より 著者:戸坂潤
うな知識と予見とに基く勝負、又は完全な偶然を建前とする勝負(賭博)、単なる競技(
撞球其の他の類)、運動による競技(野球・水上・トラック・フィールド・などの競技的....
「都会の幽気」より 著者:豊島与志雄
たが、夜になると下宿の一室にじっとしてることが出来ずに、家庭を持ってる友人の家や
撞球場や碁会所や、または怪しげな旗亭など、兎に角何処かで賑やかな時間を過して、十....
「月かげ」より 著者:豊島与志雄
いをしてるのだった。 その時、私は初めて思い出した。彼とはそのカフェー以外に、
撞球場で一度出逢って、幾回かゲームを争ったことがあった。彼は私よりだいぶ上手だっ....
「或る素描」より 著者:豊島与志雄
休憩の間に、一時までという約束で同僚を誘って、会社と同じビルディングの中にある、
撞球場に出かけた。そしていつまでも撞棒《キュー》を離さなかった。同僚は一時になる....
「阿亀」より 著者:豊島与志雄
電車通りから狭い路地をはいると、すぐ右手に一寸小綺麗な
撞球場があった。電車通りに面した表の方は、煙草店になっていて、各国産の袋や缶の雑....
「球体派」より 著者:豊島与志雄
の眼をのみ美しいと云う勿れ。」 だが、眼球をのみ美しいと云う勿れ。私はその時、
撞球の象牙の球《たま》を頭の中に眺めていた。きれいに拭きこまれた赤と白との象牙の....
「桜の園」より 著者:神西清
ないの。 ヤーシャ登場。 ヤーシャ (やっと笑いをこらえながら)エピホードフが、
撞球棒を折りました! ……(退場) ワーリャ なんだってエピホードフがいるの? ....
「暗号数字」より 著者:海野十三
)□□□□□□ □□□2 ――――― ※ハ東京新宿追分「ハマダ」
撞球場内ノ世界
撞球選手「ジョナソン氏」ノポスターノ裏。 カフス釦ニ星印アリ ....
「接吻」より 著者:神西清
らためて右手へ曲ってみると、今度は薄暗い書斎風の部屋へ踏み込んでしまった。さっき
撞球室へ行く時には見かけなかった部屋である。ここにものの半分間ほど佇んでから、彼....
「大ヴォローヂャと小ヴォローヂャ」より 著者:神西清
見るところ、少なからず彼が気に入ったらしい。二人は何時間もぶっつづけに物も言わず
撞球やピケットという骨牌遊びをするし、ヤアギチがトロイカでどこかへ出かけるときは....
「俗臭」より 著者:織田作之助
京城にいる賀来子の伯父を頼って朝鮮に渡り、今は京城の色町で、「赤玉」という小さな
撞球場兼射的場をひらいてさゝやかな暮しをしている、内地とちがい気候が不順で困る、....