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撥条
「撥条〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
撥条の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「深夜の市長」より 著者:海野十三
間の身体に嘴を刺しこんだような恰好だった。――丁度一分ぐらい経ったと思われる頃、
撥条が外れたようなジジーという音がした。すると速水は、床から器械を外すのであった....
「みちの記」より 著者:森鴎外
、払暁|荷車に乗りて鉄道をゆく。さきにのりし箱に比ぶれば、はるかに勝れり。固より
撥条なきことは同じけれど、壁なく天井なきために、風のかよいよくて心地あしきことな....
「暗黒公使」より 著者:夢野久作
流行し初めた緑色の派手なペルシャ模様。留針は物々しい金台の紅玉。腕輪はニッケルの
撥条。帽子は舶来の緑色ベロアに同じ色のリボン七|吋四分の三。但し内側はかなり汗じ....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
。それは二輪の車で、内部は茶褐色《ちゃかっしょく》の皮で張られ、下には組み合わせ
撥条《ばね》がついており、ただ郵便夫と旅客との二つの席があるきりだった。車輪には....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
にねじ合わせたりねじあけたりできるもので、一つの箱となっている。箱の中には時計の
撥条《ぜんまい》が隠されている。そしてその
撥条をうまく加工すると、大きな鎖でも鉄....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
前には一つの箱となる。その箱の中に何を入れるかと言えば、一片の小さな鋼鉄の時計の
撥条《ぜんまい》に歯をつけて鋸《のこぎり》にしたものだ。銅貨の中に隠した針くらい....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
におおわれ、顔全体はたちまち骸骨《がいこつ》のそれのように土色の角を刻み、両腕は
撥条《ばね》が切れたようにだらりとたれ下がり、惘然《ぼうぜん》たる驚きの余りその....