撫で付け[語句情報] » 撫で付け

「撫で付け〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

撫で付けの前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
世相」より 著者:織田作之助
しをしているのだが、ルンペンから「お座敷」の掛った時はさすがにバサバサの頭を水で撫で付け、襟首を白く塗り、ボロ三味線の胴を風呂敷で包んで、雨の日など殆んど骨ばか....
黒髪」より 著者:近松秋江
っぽい、だんだらの銘仙の格子縞の袷衣を着て、形のくずれた銀杏返しの鬢のほつれ毛を撫で付けもせず、すぐ傍に坐っている顔の蒼いほど色の白い、華奢な円味を持った、頷の....
大衆文芸作法」より 著者:直木三十五
辺のつるりと剥げた頭には疎らな胡麻塩の毛を後ろの方から両鬢《りょうびん》へかけて撫で付けている。少し離れた床の上では、十二人の羅馬兵が骸子《さいころ》を弄《もて....
暗黒公使」より 著者:夢野久作
一緒に引き剥いで、机の上に置いた。 その下の真物の髪毛は青い程黒く波打ったまま撫で付けにしてあったが、同時に鬘下で釣り上げられていた眉、眼、頬はふっくりと丸く....
二重心臓」より 著者:夢野久作
き飛ばされたように眼をパチクリさして猪村巡査の顔を見た。吾に帰って頭の毛を叮嚀に撫で付け初めた。 「しかし……それは事実でしょう……」 「おおさ。無論事実だよ。....
おせん」より 著者:邦枝完二
じゃなし、逃げてなんぞ来ないでも、大丈夫金の脇差だわな。――こっちへおいで。頭を撫で付けてあげようから。……」 「おや、髪がそんなに。――」 母の方へは行かず....
墓が呼んでいる」より 著者:橘外男
艶やかな瞳……愛らしい口許……隆い鼻……やっぱりふさふさとした金髪を、耳の後方へ撫で付けて、丈も妹よりは、心持ち高いように思われます。妹の利かなそうな様子に較べ....