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操り人形
「操り人形〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
操り人形の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「追憶」より 著者:芥川竜之介
の、――数え立てていれば際限はない。しかしいちばんおもしろかったのはダアク一座の
操り人形である。その中でもまたおもしろかったのは道化た西洋の無頼漢が二人、化けも....
「雛妓」より 著者:岡本かの子
ちょっと三番叟の形に似ているなと思う途端に、むくりと、その色彩の喰み合いの中から
操り人形のそれのように大桃割れに結って白い顔が擡げ上げられた。そして、左の手を膝....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
どたって、「木太刀」の星野麦人君の手を経て、神戸の堀江君という未見の人からシナの
操り人形の首を十二個送られました。これも三つばかりは毀れていましたが、南京で買っ....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
ヤ、驚きましたネ。 驚くわけです。 夢にも忘れないこけ猿の茶壺……主水正は、
操り人形が糸につられるように踊るように、両手を空《くう》に泳がせて、フワフワッと....
「ソヴェト・ロシアの素顔」より 著者:宮本百合子
出て、遠くまで行ってむこうの高い橋を小さくなって走ってくるところを見せる。そこは
操り人形になって来る。技術の上で非常に進歩的に、真面目に芸術的な効果の強い演出を....
「火星兵団」より 著者:海野十三
。目と言えば、うすく半分だけあいている。歩くかっこうと言えば、頭の方が先に出る。
操り人形みたいである。
その千二少年は、よろよろとよろめきながら、怪人丸木の眠....
「流線間諜」より 著者:海野十三
た。彼は一人の洋装の麗人が喫茶ギボンの飾窓の前で立ち停ったままスローモーションの
操り人形のように上体をフラリフラリと動かしているのを認めた。 「オヤ、どうしたん....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
さつ》……八方ふさがり。
しんから途方にくれた鈴川源十郎が、五十両に魂を失って
操り人形のように、仙台堀から千鳥橋を渡って永代《えいたい》に近い相川町、お船手組....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
てる。」
「なるほど今日は、パリーはパンタンだね。」(訳者注 パンタンとは小さな
操り人形のことにて仮面道化をさすのであるが、また下層の俗語ではパリーのことをパン....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
て各々天の方向に延びきったように思われた。 それはその両手の手首につけておいた
操り人形のヒモを、その一瞬に誰かがヤケに引っぱりあげた結果に起った突然の動作のよ....
「狂女」より 著者:秋田滋
蜒として、果てしもなく続いた。どれを見てもみな同じように、例の普魯西の兵隊独特の
操り人形よろしくと云った恰好をして歩いている。やがて、頭立った将校があつまって、....
「釘抜藤吉捕物覚書」より 著者:林不忘
と、御覧のとおり薄っ暗いんでよく見えませんでしたが、こっち側の部屋に、いま、あの
操り人形の舞台の置いてある向う側で、太夫の竹久紋之助さんと、おこよさんが何かしき....
「四十年前」より 著者:内田魯庵
や庭園を連接し、瀟洒な洋装をした貴婦人の二人や三人に必ず邂逅ったもんだ。ダアクの
操り人形然と妙な内鰐の足どりでシャナリシャナリと蓮歩を運ぶものもあったが、中には....
「審判」より 著者:カフカフランツ
テンを皺くちゃにしていた。扉がしまるかしまらぬうちに、叔父は叫んだ。 「とうとう
操り人形が出ていった。今度はわしらが出てゆく番だ。さあ、これで出てゆける!」 ....
「革命の研究」より 著者:大杉栄
ずることのできないほどの臆病とだ。 民衆がそのかつて尊敬をもってめぐらしていた
操り人形の一つに触れることをあえてするまでには、そしてまた民衆がその尊敬し服従す....