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「操行〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

操行の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
大導寺信輔の半生」より 著者:芥川竜之介
るのだった! 信輔は試験のある度に学業はいつも高点だった。が、所謂《いわゆる》操行点だけは一度も六点を上らなかった。彼は6と言うアラビア数字に教員室中の冷笑を....
人間失格」より 著者:太宰治
た。尊敬される事から、のがれる事に成功しました。通信簿は全学科とも十点でしたが、操行というものだけは、七点だったり、六点だったりして、それもまた家中の大笑いの種....
老妓抄」より 著者:岡本かの子
適齢期にしちゃあ、情操のカンカンが足りないね」 「そんなことはなくってよ、学校で操行点はAだったわよ」 みち子は柚木のいう情操という言葉の意味をわざと違えて取....
硝子戸の中」より 著者:夏目漱石
で物置の方へ退却するのが例になっていた。要するにヘクトーは弱虫であった。そうして操行からいうと、ほとんど野良犬《のらいぬ》と択《えら》ぶところのないほどに堕落し....
自叙伝」より 著者:大杉栄
育(実科)では未曽有の十九点何分(二十点満点)で一番、学科では十八点何分で二番、操行ではこれまた未曽有の十四点何分で下から一番、平均して三十五番か六番かという成....
幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
を通じてやる腕のあることはもちろんのことでした。 それで、腕は優れていながら、操行のおさまらぬ職人の中などに、どうかすると、鑿と小刀を風呂敷に包み、「彫り物の....
」より 著者:徳田秋声
はないがな。もしそうだったとしても、己は知らない。」などと言って笑っていた。女の操行を疑うような、口吻も時々|洩れた。 「私はこんながらがらした性分ですけれど、....
次郎物語」より 著者:下村湖人
たら、彼が一番になるのも大してむずかしいことではなかったであろう。 もっとも、操行は大てい乙で、一度などは丙をつけられたこともあった。その時には、さすがの彼も....
次郎物語」より 著者:下村湖人
当であった。ただ、彼は内心いくらか不満に思ったのは、第一、第二学期とも甲であった操行評点が乙にさがっていたことであった。しかし、彼は、それを宝鏡先生のせいにする....
光り合ういのち」より 著者:倉田百三
を積んだ晴れの日の名誉感が傷ついただけでなく、不公正への憤懣があった。 しかし操行点は丙なのだろうと思ってたが、どうしたわけか卒業の時だけ甲になってたのは皮肉....
決闘」より 著者:神西清
、怨むような声を出した。 ラエーフスキイも通信簿を眺めて、褒めた。修身、国語、操行、五点、四点〔〕などの字が眼の中で踊りだし、それがみんな、附き纏って離れぬ『....
中毒」より 著者:織田作之助
ではない。私は模範生徒ではなかった。ことごとに学校と教師に反抗していたので、私の操行点は丁であった。自然、不良性を帯びた生徒たちのグループに近づいたが、彼等は一....
瘠我慢の説」より 著者:石河幹明
士の末流として徳川|累世の恩義に対し相済まざるのみならず、苟も一個の士人たる徳義操行において天下後世に申訳あるべからず。瘠我慢一篇の精神も専らここに疑を存しあえ....
印象」より 著者:小酒井不木
交界でも有数の美人で、可なりにヒステリックな、又、コケッチッシュな性質を有ちその操行については、よくない噂をさえ耳にしたことがありました。操行といえば夫君たるT....
二十歳のエチュード」より 著者:原口統三
文の生徒だ。 *50 一高の生徒としての僕。――フランス語は優等生。操行は劣等生。 *51 夢のうちの贅りの花のひらきぬるダリニの市はわ....