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「擦傷〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

擦傷の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
鍵屋の辻」より 著者:直木三十五
る――。 武右衛門は暫くして死んだ。三助と半兵衛も二三日して死んだ。又右衛門は擦傷《かすりきず》を受けただけである。四十一歳で死んだというが、鳥取藩私史と渡辺....
無惨」より 著者:黒岩涙香
総体に打のめされし如く膨上れり左の手に三ヶ所、首に一ヶ所頭の真中に大傷其処此処に擦傷等数多あり、咽に攫み潰せし如き傷○衣類大名縞|単物、二タ子唐桟羽織但紐附、紺....
ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
へ、胸から股へと、縦横にタタキ付けられている大小長短色々の疵痕を……殴打、烙傷、擦傷の痕跡を……それらの褐色、黒色、暗紫色の直線、曲線は腰部にあらわれている著明....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
るほど、九死一生と見えて髪は乱れ、白い着物は裂け、身体じゅう突傷《つききず》だの擦傷《かすりきず》だので惨憺《さんたん》たるもので、その上に右の片腕が一本無い男....
フランダースの犬」より 著者:菊池寛
ッシュは生れました。彼は悪罵と鞭とに育てられ一疋前の犬となる前にすでに荷車を挽く擦傷のいたさと、頸環の苦しみを味いました。彼は生れてやっと、一年たつやたたずで、....
群集」より 著者:豊島与志雄
老人だった。立ちかけて彼はまたよろめいた。そして着物の裾をまくってみた。向う脛に擦傷がついて血が流れていた。それを見ると兵士等は向うへ行ってしまった。大勢の者が....
白銀の失踪」より 著者:ドイルアーサー・コナン
ストレーカの頭を叩き潰したが、小さなナイフを持って立向って来たストレーカからは、擦傷一つ受けなかった。馬はシムソンが首尾よく秘密の隠し場所へかくしてしまったか、....
顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
痣が」 よろめきまわるはずみにどこかへ打ちつけたとみえて、右の膝小僧のところへ擦傷《すりきず》が出来、そこからトロリと血をしたたらしている。それからすこしあが....