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「擱〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

擱の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
」より 著者:芥川竜之介
。おれが今いくら心配した所で、どうにもなる訳のものではない。まあこのままでペンを《お》こう。左様《さよう》なら。お君さん。では今夜もあの晩のように、ここからい....
二つの手紙」より 著者:芥川竜之介
質問の筋があれば、私はいつでも御署《おんしょ》まで出頭致します。ではこれで、筆を《お》く事に致しましょう。 第二の手紙 ――警察署長閣下、 ....
カインの末裔」より 著者:有島武郎
いて、やがてその中に呑み込まれてしまった。 (一九一七、六、一三、鶏鳴を聞きつつ筆《かくひつ》)....
惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
連ねる言葉は、恐らく私の使役に反抗するだろう。然し縦令反抗するとも私はこれで筆をくことは出来ない。私は言葉を鞭つことによって自分自身を鞭って見る。私も私の言葉....
赤外線男」より 著者:海野十三
婦人のハンドバッグの底から発見されたか。 さて筆者は、この辺でプロローグの筆をいて、いよいよ「赤外線男」を紹介しなければならない。 3 Z大学に....
雛妓」より 著者:岡本かの子
向って「帰ってよ」と声をかけるのである。 すると二階にいる主人の逸作は、画筆をくか、うたた寝の夢を掻きのけるかして、急いで出迎えて呉れるのである。「無事に帰....
今昔ばなし抱合兵団」より 著者:海野十三
調べを続けることにした。しかしそれは最早八月八日分の日記ではなくなるから、ここで筆する。 6 それからまた十年たった。五十×年八月八日となった。こ....
獄中消息」より 著者:大杉栄
しかしこの温度も、いつかの手紙にあったように「ああ、炬燵の火も消えた、これで筆をこう」などという、ぜい沢な目から見るのと少しわけが違う。足下等の国では火という....
白銅貨の効用」より 著者:海野十三
って行ったものである。この外、白銅貨の効用は甚だ多種なるも約束の紙数に達したれば筆する。要するに十銭白銅貨は単なる貨幣だとばかり考えている方があったら、それは....
画道と女性」より 著者:上村松園
い何日かは、毎日夜中の二時三時頃まで筆を執りました。 こうしてやっと最後の筆をいたのが、一月二十六日の午前二時頃でした。前後四ヵ月の間、ズッとかかり通したわ....
謡曲仕舞など」より 著者:上村松園
です。 ○ 去年の春の帝展には、あの不出品騒ぎで、私も制作半ばで筆をいてしまっていますが、すでに四分通りは出来ているのですから、今度の文展にはぜひ....
健康と仕事」より 著者:上村松園
長しそうになるのである。 警戒々々……そんな時には医者の言葉を守ってすぐに筆をく。そのかわりあくる朝は誰よりも早く起きて仕事にかかるのである。 一般には画....
露伴の出世咄」より 著者:内田魯庵
いて語るべき事は多いが、四枚や五枚ではとても書尽されないから、今はこれだけで筆をく。....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
品性上の相違あるべきは勢いの免れざるところなり。 南アフリカ紀行はこれにて筆をし、以下は「英国行日記」に譲る。ダーバンより喜望峰まで八百十二マイル、メルボル....
ベートーヴェンの生涯」より 著者:ヴェーゲラーフランツ・ゲルハルト
したときに。――これは皆がいつまでも忘れることのできない喪失でございます。これで筆致します、親愛なベートーヴェン、私どものことをお忘れ下さいませぬよう。 エレ....