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攅
「攅〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
攅の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「路上」より 著者:芥川竜之介
くらそう》の鉢が、何本も細い茎を抽《ぬ》いた先へ、簇々《ぞくぞく》とうす赤い花を
攅《あつ》めている。……
須田町《すだちょう》の乗換で辰子《たつこ》と分れた俊....
「義血侠血」より 著者:泉鏡花
落《しゃれ》どころか。こりゃ、まあどうしてくれるつもりだ」 不審の眉《まゆ》を
攅《あつ》めたる前《さき》の世話人は、腕を拱《こまぬ》きつつ座中を※《みまわ》し....
「二百十日」より 著者:夏目漱石
ものと共に頭の上へ躍《おど》り上がって来る。 雨と風のなかに、毛虫のような眉を
攅《あつ》めて、余念もなく眺《なが》めていた、圭さんが、非常な落ちついた調子で、....
「倫敦塔」より 著者:夏目漱石
のごとく突立ちながら腹の中で情婦とふざけている傍《かたわ》らに、余は眉《まゆ》を
攅《あつ》め手をかざしてこの高窓を見上げて佇《たた》ずむ。格子を洩《も》れて古代....
「小説 不如帰 」より 著者:徳冨蘆花
なる頭のしきりにうなずきつ。微笑を含みてこの光景を見し浪子は、日のまぶしきに眉を
攅め、目を閉じて、うっとりとしていたりしが、やおらあなたに転臥して、編みかけの韈....
「植物一日一題」より 著者:牧野富太郎
鄭山野ノ中ニ出ヅ、細茎ハ蔓ヲ延テ生ズ、葉ハ※豆葉ニ似テ微シク尖※、三葉毎ニ一処ニ
攅生ス、根ハ土瓜児根ニ似テ微シク団《マル》ク、味ハ甜シ、救飢ニシ根ヲ採リ煮熟シテ....
「文化史上より見たる日本の数学」より 著者:三上義夫
支那の数学が日本に伝えられたものは、算盤の算法、及び天元術の外にも、方陣及び円
攅、方程すなわち算木にて一次連立方程式を解く方法、剰一術、招差法等幾らもあげるこ....
「木曽御嶽の両面」より 著者:吉江喬松
見え、安曇野を隔てて遠く、有明山、屏風岳、槍ヶ岳、常念ヶ岳、蝶ヶ岳、鍋冠山などが
攅簇して、山の深さの幾許あるか知れない様を見せているのだが、これらの山影も今日は....
「層雲峡より大雪山へ」より 著者:大町桂月
中央に磅※して、七、八里四方の地盤を占め頂上の偉大なること、天下に比なく、群峰|
攅って天を刺し、旭川の市街を圧す。最高峰は海抜七千五百五十八尺、ただに北海道の十....