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攘夷
「攘夷〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
攘夷の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「闇夜の梅」より 著者:三遊亭円朝
度嘉永の六年に亜米利加船《あめりかぶね》が日本へ渡来をいたしてから、諸藩共に鎖国
攘夷などという事を称え出し、そろ/\ごたつきはじめましたが、町家《ちょうか》では....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
、ここの家に外国人が隠まってある筈だから逢わせてくれと云うんです。そのころ流行の
攘夷家と見ましたから、九兵衛は飽くまでも知らないと云う。いや、隠してあるに相違な....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
。そこで、この女も何か隠密のような役目を勤めていた為に、幕府方の者に殺されたか、
攘夷組に斬られたか、二つに一つだろうという噂が一番有力でしたが、さてどこの者か一....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
首を番頭のまえに突きつけて、これを見せたらば諄く説明するにも及ぶまい、われわれは
攘夷の旗揚げをするもので、その血祭りに今夜この異人の首を刎ねたのである。迷惑でも....
「近時政論考」より 著者:陸羯南
の原因を殊にしてしかしてその結果を同じくするものまた少なしと言うべからず。昔討幕
攘夷の論盛んに起こるや、全国の志士群起してこれに応ず、これに反対して皇武合体を唱....
「老中の眼鏡」より 著者:佐々木味津三
ているために、国賊と罵り、神州を穢す売国奴と憤って、折あらばとひそかに狙っている
攘夷派の志士達は勿論その第一の敵である。開港政策を是認し踏襲しようとしており乍ら....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
る。そういう藤田東湖は、水戸内部の動揺がようやくしげくなろうとするころに、開港か
攘夷かの舞台の序幕の中で、倒れて行った。 「東湖先生か。せめてあの人だけは生かし....
「安吾下田外史」より 著者:坂口安吾
ない。ハリスは当時五十一であった。 後日ハリスが公使になって後、ヒュースケンは
攘夷の浪士に殺された。英仏露等の公使がそれを機に日本を武力で屈服させようとしたと....
「染吉の朱盆」より 著者:国枝史郎
行きたい」 そうして間もなく死んでしまうのである。 時世は慶応元年で、尊王|
攘夷、佐幕開港、日本の国家は動乱の極、江戸市中などは物情騒然、辻切、押借、放火、....
「鯉」より 著者:岡本綺堂
が伊豆の下田へ乗り込んで来るという騒ぎで、世の中は急にそうぞうしくなる。それから
攘夷論が沸騰して浪士らが横行する。その
攘夷論者には、勿論まじめの人達もあったが、....
「作画について」より 著者:上村松園
や 神風のいせの海辺に夷らを あら濤たゝし打沈めばや 東湖のこのはげしい
攘夷の叫び声にも負けない気概を、遊女亀遊はこの辞世の一首に示しているのであります....
「岩魚」より 著者:佐藤垢石
たっていない。 殆ど無断にもひとしい家出に、家のものは驚いた。しかし当時、尊王
攘夷の熱が青年の間に高かった世の中であったから、儀右衛門の平素の行状から推察して....
「瘠我慢の説」より 著者:石河幹明
ども、多数に無勢、一般の挙動はかくのごとくにして、局外より眺むるときは、ただこれ
攘夷一偏の壮士輩と認めざるを得ず。然らば幕府の内情は如何というに
攘夷論の盛なるは....
「明治哲学界の回顧」より 著者:井上哲次郎
に代うるに英、米の新文明をもってしようと努力したのである。時勢も時勢で、ちょうど
攘夷の非なることを覚《さと》って一日も早く西洋の長所を学ぼうという社会的要求の切....
「特殊部落の成立沿革を略叙してその解放に及ぶ」より 著者:喜田貞吉
れは見られぬ。もっとも我が日本では、多年外国との交通が比較的少く、ことに近世鎖国
攘夷の思想からして、外国人を非常に卑しみ、日本人のみが神様の子孫であって、外国人....