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「支弁〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

支弁の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
河童」より 著者:芥川竜之介
人に対する報酬《ほうしゅう》はかつて夫人が女優たりし時の日当《にっとう》に従いて支弁したり。) 一六 僕はこういう記事を読んだ後《のち》、だんだんこの国に....
老妓抄」より 著者:岡本かの子
なった。 女だけの家では男手の欲しい出来事がしばしばあった。それで、この方面の支弁も兼ねて蒔田が出入していたが、あるとき、蒔田は一人の青年を伴って来て、これか....
幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
広がったことは事実である、領地には一郷々々に悉く小学校を建てた、其の費用も春子が支弁して居るが、中には毎月五百ポンドほど掛かる、大きな学校も有る、けれど仲々それ....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
理に徳さんをすすめて妹を巣鴨の病院へ入れさせることにした。今の徳さんには入院料を支弁する力もない。さりとて仮りにも一|戸を持っている者の家族には施療を許されない....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
っていた。 新政府が財政困難の声も高い。こんな東征軍を動かすほどの莫大な戦費を支弁するためからも、新政府の金札(新紙幣)が十円から一朱までの五種として発行され....
地図をながめて」より 著者:寺田寅彦
帝国学士院や、原田積善会、服部報公会等の財団または若干篤志家の有力な援助によって支弁され、そのおかげで次第に観測資料が蓄積され、その結果はわが国の有為な少壮学者....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
村、五十嵐、金太、清松、竹造、トク及び自分の七名であるが、遠隔の地の人には旅費を支弁するから、万障くり合せて御参会願うという文面であった。犯人探しの当日はすでに....
勧善懲悪」より 著者:織田作之助
うに十分の収益あり」という甘い文句の見出しで、店舗の家賃、電灯・水道代は本舗より支弁し、薬は委託でいくらでも送る。しかも、すべて卓効疑いのない請合薬で、卸値は四....
米国巡回文庫起源及び発達」より 著者:佐野友三郎
はその管理者をして、一切の責に任せしむること。 六、巡回文庫の購入は、全て、州費支弁にして、これを受けたる図書館または町村より、これを個人に貸付するには、全て無....
にらみ鯛 」より 著者:佐藤垢石
底こと足りるものではなかった。であるから、代官小堀はやむを得ず別途の金で立て替え支弁をなし、その翌年度の収納でこれを償い、なおその余りで年度の末までを賄うありさ....
バットクラス」より 著者:岡本かの子
するスコッチの大蔵大臣の肝煎りで手堅い公債ばかり買い入れ、その利息で楽々生活費が支弁出来た。しかし彼の生活がかさむにつれ、段々自分極めで危険率の多い投資に関係し....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
は官を罷めて聊かの恩給に衣食し、二葉亭の毎月の学費も最後の一、二年は蓄財を割いて支弁しつつ万事の希望を二葉亭の卒業後の栄達に期していたのである。であるから二葉亭....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
して戴きたい。また博士を送り調査の必要ありという思召なれば、私はその往来の旅費を支弁しその博士をして首尾よく法王に復命し得らるるようの便宜を供しますから、この二....
欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
(四)賽銭(このほか寺院資金と称するものありて、寺院の歳入不足の節はこの資金より支弁する法あり。また、臨時再建費と称して有志の寄付を請うことあり。そのほか、金満....
賤民概説」より 著者:喜田貞吉
の義で、食物に添えて喰うものたるに過ぎない。農民のみが食物の供給者であり、国費を支弁する納税者である以上、それのみが公民であって、その以外の者は、たとい相当の代....