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「支線〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

支線の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
梓川の上流」より 著者:小島烏水
帝は穂高岳で、海抜五千七百尺の神河内から聳ゆること更に五千尺に近く、梓の濶流も、支線の小峡流も、その間の幾十反の点々たる平地も、何もかも一切包まれた谷は、神つ代....
地球盗難」より 著者:海野十三
電流は電話線を伝わって走るから、そこで大隅学士の宿の前を走る電話線から別に二本の支線を接ぎ、それを学士の室まで引張り込んでラジオ受信機に入れてやれば、それで甚平....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
されて、各地の測量も休止したままになっているところすらある。当時の鉄道と言えば、支線として早く完成せられた東京横浜間を除いては、神戸京都間、それに前年ようやく起....
その年」より 著者:宮本百合子
ほころばした。 「そりゃそうにきまっている」 堺というのは村から半里ばかり先の支線の小駅で、源一はそこから出発したのであった。 店へ出入りする人々の口にも源....
谷より峰へ峰より谷へ」より 著者:小島烏水
される、むやみに這って尾根の一角に達せられたときは「横尾の大喰み」という絶壁が、支線を派して、谷へ走りこみ、その谷の向うには、赤沢岳が聳えて、三角測量が、天辺に....
日本天変地異記」より 著者:田中貢太郎
に外側地震帯及び日本海を走っている内側地震帯の幹線に地方的な小地震帯がたくさんの支線を結びつけているうえに、火山脈が網の目のようになっているから、その爆発に因る....
ドナウ源流行」より 著者:斎藤茂吉
対岸の向うの森のところを汽車が通って行った。この汽車は流に沿うて川上の方に通じた支線鉄道のうえを走って行くのであった。銀色の川が向うの森の麓をゆくとき紺のいろを....
ベルリン大学」より 著者:寺田寅彦
て、搭乗気球としての最高のレコードの保持者であった。鉄道幹線から分れた田舎廻りの支線、いわゆるクラインバーンの汽車の呑気なのに驚いたのはこの時である。東京の市電....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
あわただ》しい中にもすぐに浮かんできた。その町は直接の帰途には当たっていなくて、支線を一、二時間ばかりの所だった。長い時間待って二、三度乗り換えをしながら、夜通....
臨時急行列車の紛失」より 著者:新青年編輯局
同じ線路を走ったものとはどうしても受取れないはずだ。でないとすれば、何かの理由で支線へはいって、後から来る普通列車を待避しつつあるのだろうか? もしくは、あった....
安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
、やがて現代教祖のお筆先賑う丹波市となるのである。 いわば吉野も、この古の道の支線の一ツだ。伝に曰く、役の行者がひらいた道さ。そして今も年々歳々山伏の通る道で....
坑鬼」より 著者:大阪圭吉
何丁通りに当り、更にまた各片盤坑に設けられた櫛の歯のような採炭坑は、南北何丁目の支線道路だ。幹線から支線道路へ、いくつものポイントを切って峯吉の採炭場へ近づくに....
」より 著者:佐藤垢石
同行者は日本評論社の社長鈴木利貞氏と私と伜の三人である。まず、東海道の金谷駅で支線に乗り替え、家山町を志した。大井川の中流で友釣りを試みるつもりであったのだ。....
尾瀬沼の四季」より 著者:平野長蔵
し、日光方面に至る、かくすれば日光方面、沼田方面、会津方面と皆連絡あり。その他の支線は徐々に開発すべく、先ず本幹となるべき林道の開拓に急進し、要所要所に無料宿所....
父の葬式」より 著者:葛西善蔵
祖母と総領の嫁さんとは私たちの窓の外へ来て悔みを言った。次ぎのK駅では五里ばかし支線を乗ってくる伯母をプラットホームに捜したが、見えなかった。次ぎが弘前であった....