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支配
「支配〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
支配の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「十本の針」より 著者:芥川竜之介
たしたちのうちにいるわたしたちの祖先を発見することである。同時にまたわたしたちを
支配する天上の神々を発見することである。
三 鴉《からす》と孔雀《く....
「大導寺信輔の半生」より 著者:芥川竜之介
んじょう》や花和尚|魯智深《ろちしん》と格闘した。この情熱は三十年間、絶えず彼を
支配しつづけた。彼は度たび本を前に夜を徹したことを覚えている。いや、几上《きじょ....
「影」より 著者:芥川竜之介
れた部屋の内には、不相変《あいかわらず》残暑の寂寞《せきばく》が、息苦しいくらい
支配していた。その寂寞を破るものは、ニスの※《におい》のする戸の向うから、時々こ....
「河童」より 著者:芥川竜之介
術の上にも独特な考えを持っています。トックの信ずるところによれば、芸術は何ものの
支配をも受けない、芸術のための芸術である、従って芸術家たるものは何よりも先に善悪....
「袈裟と盛遠」より 著者:芥川竜之介
《おれ》は、己が夢みていた通り、袈裟《けさ》の体を知る事が出来た。が、当時の己を
支配していたものは、必しも前に云った、まだあの女の体を知らないと云う未練ばかりだ....
「首が落ちた話」より 著者:芥川竜之介
むき出しながら、猛然として日本騎兵のいる方へ殺到した。すると敵も彼等と同じ衝動に
支配されていたのであろう。一瞬の後には、やはり歯をむき出した、彼等の顔を鏡に映し....
「毛利先生」より 著者:芥川竜之介
気分も忘れて、じっと先生の声に耳を借した。
「そら、ここにある形容詞がこの名詞を
支配する。ね、ナポレオンと云うのは人の名前だから、そこでこれを名詞と云う。よろし....
「葱」より 著者:芥川竜之介
たさもなければ齲歯《むしば》でも痛み出して来たのであろうか。いや、お君さんの心を
支配しているのは、そう云う俗臭を帯びた事件ではない。お君さんは浪子夫人のごとく、....
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
を除いては、川筋一帯どこを見ても、ほとんど人を脅《おびやか》すような、明い寂寞が
支配していた。
彼は舷《ふなばた》に身を凭《もた》せて、日に蒸《む》された松脂....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
道徳に屈するものは臆病《おくびょう》ものか怠けものである。
*
我我を
支配する道徳は資本主義に毒された封建時代の道徳である。我我は殆《ほとん》ど損害の....
「馬の脚」より 著者:芥川竜之介
じゅう》の会社員と変りのない生活を営《いとな》んでいる。しかし彼等の生活も運命の
支配に漏《も》れる訣《わけ》には行《ゆ》かない。運命はある真昼の午後、この平々凡....
「保吉の手帳から」より 著者:芥川竜之介
え。わんと云わんか!」
主計官はまたこう呼びかけた。その言葉には何か乞食の心を
支配する力があるらしかった。乞食はほとんど夢遊病者のように、目はやはり上を見たま....
「江口渙氏の事」より 著者:芥川竜之介
も平押しにぐいぐい押しつけて行く所がある。尤もその押して行く力が、まだ十分江口に
支配され切っていない憾もない事はない。あの力が盲目力でなくなる時が来れば、それこ....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
会の牧師にジョン・グラスという人があった。教会はキリストと使徒との教えのみにより
支配さるべきもので、国教という様になりて国家と関係をつけるのは間違っている。吾等....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
た。そのうえ、彼は、自分の小さな帝国である教室に君臨するときの圧迫的な威厳や絶対
支配権をいっさい投げうって、おどろくほどやさしくなり、気に入られるようにした。彼....