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「改め〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

改めの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
玄鶴山房」より 著者:芥川竜之介
葉は四五年前のように「それは」を S-rya と発音する田舎訛《いなかなま》りを改めなかった。お鈴はこの田舎訛りにいつか彼女の心もちも或気安さを持ち出したのを感....
文放古」より 著者:芥川竜之介
論拠に点検を加えようと決心した。下《しも》に掲《かか》げるのはこの文放古を一字も改めずに写したものである。 「……あたしの生活の退屈《たいくつ》さ加減はお話に....
或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
呼んで、「ああ云う見苦しい負を取られては、拙者の眼がね違いばかりではすまされぬ。改めて三本勝負を致されるか、それとも拙者が殿への申訳けに切腹しようか。」とまで激....
袈裟と盛遠」より 著者:芥川竜之介
れていた、しかも己の待っていた、この今の関係にはいってしまった。では今は? 己は改めて己自身に問いかけよう。己は果して袈裟を愛しているだろうか。 が、その答を....
奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
―」 お蓮はほとんどその晩中、いくら牧野が慰めても、浮かない顔色《かおいろ》を改めなかった。…… 「御新造《ごしんぞ》の事では旦那様《だんなさま》も、随分御心....
或日の大石内蔵助」より 著者:芥川竜之介
すれば、気の毒なくらい真率であった。従って、彼は彼等に対しても、終始寛容の態度を改めなかった。まして、復讐の事の成った今になって見れば、彼等に与う可きものは、た....
猿蟹合戦」より 著者:芥川竜之介
判然しない。蟹の長男は父の没後、新聞雑誌の用語を使うと、「飜然《ほんぜん》と心を改めた。」今は何でもある株屋の番頭か何かしていると云う。この蟹はある時自分の穴へ....
素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
を定《さだ》めるために、三日の間議論を重ねた。が、二人の尊たちはどうしても意見を改めなかった。彼等はそこで死刑の代りに、彼を追放に処する事にした。しかしこのまま....
二つの手紙」より 著者:芥川竜之介
いた私が、どうして、狂人扱いをされて、黙って居られましょう。私はもう一度、ここに改めてお願い致します。閣下、どうか私の正気だと云う事を御信用下さい。そうして、こ....
樗牛の事」より 著者:芥川竜之介
、時代ばかりであろうか。――自分はこう自分に問いかけた時、手もとにない樗牛の本が改めてまた読みたかった。それを今まで読まずにいるのは、したがってこの問に明白な答....
妖婆」より 著者:芥川竜之介
半ばせせら笑うように、新蔵の言葉を遮《さえぎ》りましたが、それでもようやく調子を改めて、「年はの。」と、仔細《しさい》らしく尋ねたそうです。「男は二十三――酉年....
三つの窓」より 著者:芥川竜之介
。」 「子供はないのか?」 「はい。」 Sはこう云う問答の中も不安らしい容子を改めなかった。A中尉は彼を立たせて措いたまま、ちょっと横須賀の町へ目を移した。横....
歯車」より 著者:芥川竜之介
のは五分もたたない前のことだった。しかしこのカッフェは短時間の間にすっかり容子を改めていた。就中僕を不快にしたのはマホガニイまがいの椅子やテエブルの少しもあたり....
久保田万太郎氏」より 著者:芥川竜之介
「うすうすと曇りそめけり星月夜」の句を示す。傘雨宗匠善と称す。数日の後、僕前句を改めて「冷えびえと曇り立ちけり星月夜」と為す。傘雨宗匠頭を振って曰、「いけません....
良夜」より 著者:饗庭篁村
しやある事なし。気絶して其所に倒れんとするほどになり、二階に駆け上りて裸になりて改めれどなし。泣く悲しむという事は次になり、ただ茫然たるばかり、面目なきながら深....