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「改竄〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

改竄の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
十二支考」より 著者:南方熊楠
られしは仏在世より後なれど、この物語は仏在世既にあまねく俗間に歌われ種々の増補と改竄《かいざん》を受けたのだから、和漢の所伝が現在インドの諸本と異処多きはそのは....
全体主義への吟味」より 著者:宮本百合子
餌として、三木清氏のような全体的の哲学が闊歩するのであるし、亀井貫一郎氏の速記録改竄問題をひきおこすのである。 ヒューマニズムは、無方向な人間性全体主義の別名....
文士としての兆民先生」より 著者:幸徳秋水
。殊に新聞紙の論説の如きは奇想湧くが如く、運筆飛ぶが如く、一気に揮洒し去って多く改竄しなかったに拘らず、字句軒昂して天馬行空の勢いがあった。其一例を示せば、 ....
科学的精神とは何か」より 著者:戸坂潤
識が喧しくなればなる程、一定の国史史料は封鎖されねばならず、古典的文献そのものが改竄されたり否定されたりしなければならなくなって来ているのだ。 ここに、歴史認....
寄席と芝居と」より 著者:岡本綺堂
田勘弥らが仲裁して無事に納まったという。彦三郎が座頭の位地と人気を恃んで、脚本|改竄の我儘を主張したが為である。彦三郎といえども黙阿弥には敵し得ない。結局屈伏し....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
冊として再刊された。そのさい作者は、この長編の全部にわたって、至るところに多少|改竄《かいざん》の筆を加えている。自作を疎《おろそ》かにしない作者の気質がそこに....
芸術と数学及び科学」より 著者:三上義夫
えを請うたところ、会田がかつて浅草観音に奉納した算額中に不適当な個所があるから、改竄せよといわれて受け入れず、それで争いになったといわれている。 これはおそら....
明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
。しかもそれらはいずれも原作そのままを上演されたのではなく、みな在来の狂言作者の改竄を経たのである。爾来四十余年といえばかなりに長い月日ではあるが、その間の推移....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
間が限られていた。 かつこの一篇は初めからデッサンのつもりで書いたゆえ、如何に改竄補修を加えてもデッサンは終にデッサンたるを免がれない。勿論二葉亭の文学や事業....
江戸芸術論」より 著者:永井荷風
し一は新しきものの発達を阻害すればなり。例へば江戸演劇の旧脚本を取り来りてこれを改竄《かいざん》するが如きその罪これより大なるはなし。 余は旧劇と称する江戸演....
日和下駄」より 著者:永井荷風
誌『三田文学』に連載したりしを、この度|米刃堂《へいじんどう》主人のもとめにより改竄《かいざん》して一巻とはなせしなり。ここにかく起稿の年月を明《あきらか》にし....
法隆寺再建非再建論の回顧」より 著者:喜田貞吉
あったのだ。さればその研究は勿論極めて不十分なもので、今にしてこれを観れば、増訂改竄を要すべきものも到る処少くはないのであるが、しかも余輩の当時の昂奮と、芸術方....
現代茶人批判」より 著者:北大路魯山人
としても、こんな乱暴な表現に陥ってしまわざるを得ないのである。今さらに一句一章を改竄してみたところでどうしようもないようである。 松永氏こそ身から出た錆とはい....
エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
う者があった。この男はエセックス生前の私書を幾通か手に入れていたので、その文章を改竄して写しを取り、これを公表するぞとおどしながら、伯爵未亡人からゆすり取ろうと....
上海」より 著者:横光利一
最も力を尽した作品であるので、そのままにしておくには捨て切れぬ愛着を感じ、全篇を改竄することにした。幸い書物展望社の好意により、再び纏めることの出来たのを悦ばし....