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放り込む
「放り込む〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
放り込むの前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「文七元結」より 著者:三遊亭円朝
兼たから助けたんだ」 兼「ふん、見兼て助ける風《ふう》かえ、足を掬《すく》って
放り込むだろう」 長「誰が
放り込む奴があるものか」 とグズ/\いつている処へ....
「文芸の哲学的基礎」より 著者:夏目漱石
攫んでは抛げ、あたかも粟餅屋《あわもちや》が餅をちぎって黄《き》ナ粉《こ》の中へ
放り込むような勢で抛げつけます。この黄ナ粉が時間だと、過去の餅、現在の餅、未来の....
「永日小品」より 著者:夏目漱石
をするかと思って見ていると、例の栗をね、俵《ひょう》をほどいて、どんどん樽の中へ
放り込むんですよ。――私も実に驚いたが、支那人てえ奴《やつ》は本当に食えないもん....
「思い出す事など」より 著者:夏目漱石
るような心持がして、隈《くま》も残さず心を引《ひ》き包《くる》んで、詩と句の中に
放り込む事ができない。それは歓楽を嫉《ねた》む実生活の鬼の影が風流に纏《まつわ》....
「菊模様皿山奇談」より 著者:三遊亭円朝
えように、凛々しい人だよ」 久「口で云い難ければ文を書いてやれ、文をよ、袂の中へ
放り込むとか、枕の間へ挟むとかして置けい、娘子が読んで見て、宿屋の息子さんが然う....
「雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
つけてくれ」
爺さんは、頷《うなず》いて、銅壺《どうこ》に、燗瓶《かんびん》を
放り込む。
直《じ》きについたやつを、きゅっと引っかけた闇太郎は、独り言のよう....
「幽霊と推進機」より 著者:夢野久作
中のぬしみたような男に違いない。水夫でもウッカリ反抗したら最後、足を捉まえて海に
放り込むという評判を、まだ陸に居るうちに海員仲間から聞いた。ツイこの間も香港に着....
「浚渫船」より 著者:葉山嘉樹
のから、私は、彼の考えを見てとった。 私とても、言葉の上の皮肉や、自分の行李を
放り込む腹癒せ位で、此事件の結末に満足や諦めを得ようとは思っていなかった。 ―....
「婦人の創造力」より 著者:宮本百合子
もいけない、何を書いてもいけない、お前たちは黙って死んで行け、さもなければ牢屋へ
放り込むというのでは自分たちの声を発揮することはできません。これから新日本文学会....
「怪奇人造島」より 著者:寺島柾史
がいいからだよ。つまり、東洋人を人間扱いにしていないのだ」 「どうして、海ン中へ
放り込むのさ」 「この船の船員は、みんなピコル船長の乾児だろう。だから安心だが、....
「我が円朝研究」より 著者:正岡容
というのだからお神さんの信用しないのも。「ふん、見兼ねて助ける風かえ、足を掬って
放り込むほうだろう」とお神さん、さながらいま志ん生の得意とする裏長屋の神さんらし....