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「放任〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

放任の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
世相」より 著者:織田作之助
て検事局へ廻しても、検事局じゃ賭博罪で起訴出来ないかも知れない、警察が街頭博奕を放任してるのもそのためだと、嘘か本当か知らんが穿ったことを言っていたよ。まアそん....
最終戦争論」より 著者:石原莞爾
されて、文明は驚異的進歩を見た。 しかし、ものにはすべて限度がある。個人自由の放任は社会の進歩とともに各種の摩擦を激化し、今日では無制限の自由は社会全体の能率....
世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
傷を負わされなければならないのを恐れる利己心と、船長として船客が海へ落ち込むのを放任しておくわけにはゆかないという義務的観念とから、僕の探究に参加したのであった....
二葉亭余談」より 著者:内田魯庵
復たそんな意地汚なをする」と静かに膝へ抱取って掌上へ菓子を取って喰わせながら、「放任教育だから行儀が悪くて困る、」と猫の頭を撫で撫で「が、本来猫に行儀を仕込むッ....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
罪を受けるということはない。流罪にも二通りある。ある地方を限って牢の中に入れずに放任して置くところの流罪と、また牢の中に入れて置く流罪とがある。それから にし....
欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
の貴重の休暇を犠牲にするは、あるいは野外に歩を散じ、あるいは友人と懐を語り、随意放任の楽にしかざることを知るこれなり。第四の原因は、米国の風習として寺に詣するも....
浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
四百万の人間が生きて行かなければならぬのであります。これがためには、自由党の自由放任の資本主義経済によっては断じて打開されないと思うのであります。これには、われ....
愛に就ての問題」より 著者:小川未明
と、厳粛さとを有って行うのであれば宜しいけれども、そうでないならば寧ろ自然の儘に放任して置くに如かぬ、彼等の多くは愛を誤解している。 茲に苦しんでいる人間があ....
エタに対する圧迫の沿革」より 著者:喜田貞吉
はない。したがって行政上にも、彼らは古来からの彼らの仕来りのままに従って、自治に放任せられていたのであった。服装その他の事項についても、あえて干渉がましいものを....
特殊部落の成立沿革を略叙してその解放に及ぶ」より 著者:喜田貞吉
とく肉食仲間になっている現在に於いて、なおかつこれを疎外することを止めないのを、放任してよいでありましょうか。言うまでもなくこれは多年の因襲の結果として、ただ何....
特殊部落の言語」より 著者:喜田貞吉
言いやすい音にかえたがる。「美しい」を「うつくちいしている。もしこれをそのままに放任しておいたならば、遂にはサ行音もいつしかチャ行音になってしまうべき筈であるが....
「特殊部落研究号」発行の辞」より 著者:喜田貞吉
の生活を送りおり候う事、世人のひとしく認知の次第と存じ候う。これを自然の成行きに放任致し候う事は、ただに彼らに対して同情に堪えざるのみならず、また彼らを解放し給....
賤民概説」より 著者:喜田貞吉
の境界に安んじている場合もある。また国家として永くこれを度外視し、その自治にのみ放任する訳には行かず、浮浪人の戸籍を作って、一定の課役を賦課し、また飢饉の際の如....
特殊部落ということについて」より 著者:喜田貞吉
、大問題である。世界に向って人種差別撤廃を呼号している我が国民として、依然これを放任するという事は、内に省みて自ら忸怩たるものがなければならぬ筈である。 明治....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
開戦し、ナポレオンの巧妙なる作戦は良くこれを撃破したが一方スペインを未解決のまま放任せざるを得ない事となり、またアスペルンの渡河攻撃に於ては遂に失敗、名将ナポレ....