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放射状
「放射状〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
放射状の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「「いき」の構造」より 著者:九鬼周造
がいかなる程度で平行線の無限的二元性を暗示し得るかに帰する。
縞模様のうちでも
放射状に一点に集中した縞は「いき」ではない。例えば轆轤《ろくろ》に集中する傘の骨....
「失楽園殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
部を連らねて行くと、その線が、屍体を中心とした、半円なのに気が付きませんか。その
放射状に、なんだか意味がありそうですね。そうなると、後の硝子窓には、掛金が下りて....
「道標」より 著者:宮本百合子
のそと側をゆっくり電車が通っていた。ここでマーラヤ・ニキーツカヤから来た道は五の
放射状に岐《わか》れた。むかしはそこにモスク※へ入る一つの門《ワロータ》があった....
「キチガイ地獄」より 著者:夢野久作
画に出て来る丸太小舎式の恰好をしているばかりでなく、純日本式の野菜畑や、西洋式の
放射状の花畑なぞが、ハッキリと映っているところを見ると、皆の想像とは全然違った文....
「旅愁」より 著者:横光利一
しそうな東野は自分の名刺を出そうとして財布の中を探し始めた。そこへ久慈と千鶴子が
放射状の道の一角から現れた。
久慈は、「待ったかね。」と云って矢代の傍へよって....
「自然界の縞模様」より 著者:寺田寅彦
に溶けた物質が析出沈積して曲線的|円錐体を作る。そうして、その表面に実にみごとな
放射状ならびに円心状に週期的な凸凹を作ることがある。この場合にこれらの週期性を決....
「不尽の高根」より 著者:小島烏水
室も、この中へと融合同化してしまう。そして、山体の完備を欠損するかの如くに見える
放射状の側火山も、同心円の御中道も、輻射状の谷沢も、レイニーア山や、フッド山が、....
「私の貞操観」より 著者:与謝野晶子
その盲動を改めるために、それに軸または中心となる理智を備え、理智に整理せられつつ
放射状に秩序ある感情の明動をしようとする時が来た。いわゆる女子の自覚とはこれを基....
「宇宙尖兵」より 著者:海野十三
、くっきり黒い影でふちをとられた山岳や谿谷が手にとるようにありありと見えた。殊に
放射状の深い溝を周囲に走らせている巨大な噴火口のようなものは、非常に恐ろしく見え....
「古木」より 著者:豊島与志雄
、幸にもそれが見つかりました。神代杉の細工枝にしっかりと取りつけたもので、羽毛が
放射状に生えてる顔盤の中の真丸な眼が、生きてるように輝いていました。製作者自慢の....
「鉄路」より 著者:蘭郁二郎
、何んともいいようのない凄惨な場面だった。 その中でも、どうしたものか、車輛の
放射状になった軸の一つにその男の掌だけが、ぶら下っていた。源吉は、覗き込むように....
「植物知識」より 著者:牧野富太郎
iata Herb. といい、ヒガンバナ科に属する。右種名の radiata は
放射状《ほうしゃじょう》の意で、それはその花が花茎《かけい》の頂《いただき》に放....
「宝永噴火」より 著者:岡本かの子
に、膝を組んでいる脚の部分に突き立てる。白金色の痛みは身体中に拡大し、眠りの幕は
放射状の爆破で、一気にどこかへ吹き飛ばされて仕舞う。その後を埋めるものは前の続き....
「俳句の作りよう」より 著者:高浜虚子
ら出た茎は私の初めに見出した一本ではなく、なおその他に数本の茎がその一本の根から
放射状に出ていることで、それらは同じように長い茎をして、遥かな距離の水上にやはり....