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「放火〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

放火の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
の情熱なるものはパラソルに対する情熱でも差支えない。 世間智 消火は放火ほど容易ではない。こう言う世間智の代表的所有者は確かに「ベル・アミ」の主人公....
婦系図」より 著者:泉鏡花
も、こんな世の中じゃ罪になる事がある。盗賊は自由かも知れん、勿論罪になる。人殺、放火、すべて自由かも知れんが、罪になります。すでにその罪を犯した上は、相当の罰を....
深夜の市長」より 著者:海野十三
九日ノ夜、本所ノ亀井戸近クデ殺害サレマシタ。其ノ屍体ハ油倉庫ノ中ニ投ゲ入レラレ、放火サレタカラ灰ニナリマシタ。兄サンガ何故殺害サレタカ分リマセンガ、其ノ殺害ヲ一....
三狂人」より 著者:大阪圭吉
常に困難な問題で、患者の多くはしばしば些細な動機やまた全く動機不明に暴行、逃走、放火などの悪性な行動に出たり、或はまた理由のない自殺を企てつまらぬ感情の行違いか....
あやつり裁判」より 著者:大阪圭吉
様……半|歳もした頃のことでしたね……やはり、その刑事部の今度は三号法廷で、或る放火事件の公判があったんです……むろん係りの判事さんも検事さんも、前の窃盗事件の....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
めに、住職や檀家に憎まれたのを恨んで、明和九年二月二十八日の正午頃、わが住む寺に放火した。折りから西南の風が強かったので、その火は白金、麻布方面から江戸へ燃えひ....
菎蒻本」より 著者:泉鏡花
下町、山の手、昼夜の火沙汰で、時の鐘ほどジャンジャンと打つける、そこもかしこも、放火放火だ、と取り騒いで、夜廻りの拍子木が、枕に響く町々に、寝心のさて安からざ....
歯車」より 著者:芥川竜之介
。妻のことを、子供たちのことを、就中姉の夫のことを。…… 姉の夫は自殺する前に放火の嫌疑を蒙っていた。それもまた実際仕かたはなかった。彼は家の焼ける前に家の価....
雪霊続記」より 著者:泉鏡花
―時間は遅くはありませんが、目口もあかない、この吹雪に、何と言って外へ出ようと、放火か強盗、人殺に疑われはしまいかと危むまでに、さんざん思い惑ったあとです。 ....
河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
その時、三つだけ、する事がありました。…… 首をくくる事、第一。すぐ傍の茶店へ放火する、家を焼いて、村のものを驚かす事、第二。第三は飛込んで引縛られて小便を、....
式部小路」より 著者:泉鏡花
に買って、ニヤニヤ笑いながら、ぐびりぐびり。 何でもそいつらを手馴けて、掏摸や放火を教えようッていうんです。かかったもんじゃありませんや。 ところがね、おか....
ピストルの使い方」より 著者:泉鏡花
も見えないで消えたんですもの。小火なんですね。」 「いや、悪戯だよ。」 「まあ、放火。」 「違うよ。……魔の火と云ってね、この山の天狗が、人を驚かす悪戯だそうだ....
妖怪報告」より 著者:井上円了
。しかるに、その夜の出火は、この男のもと雇われおりし家の厠より起これり。けだし、放火なりしとぞ。幸いに、本屋へは延焼せずに打ち消しぬ。ここに奇とすべきは、その男....
迷信解」より 著者:井上円了
そのときには必ず火災があると申しておるが、『荘内可成談』に出ておる話によるに、「放火の賊が自ら放火せんと謀り、あらかじめ火柱が立つといえる虚言を伝えたることあり....
透明人間」より 著者:ウェルズハーバート・ジョージ
ら、街へしのびでていったよ。いやな下宿におさらばしてね」 「それじゃあ、きみは、放火してきたというのかい?」 「そうさ。それよりほかに、ぼくの研究を永久に秘密に....