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放談
「放談〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
放談の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
は、八紘一宇を口にする資格がない。 最終戦争と言えば、いかにも突飛な荒唐無稽の
放談のように考え、また最終戦争論に賛意を表するものには、ややもすればこの戦争によ....
「もの思う葦」より 著者:太宰治
事窮したる揚句の果には、耳をつんざく音と共に、わが身は、酒井真人と同じく、「文芸
放談」。どころか、「文芸|糞談」。という雑誌を身の生業として、石にかじりついても....
「蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
有ったろうというだけを評釈的に述べて、夜涼の縁側に団扇《うちわ》を揮《ふる》って
放談するという格で語ろう。 今があながち太平の世でも無い。世界大戦は済んだとは....
「五〇年代の文学とそこにある問題」より 著者:宮本百合子
にかかわる文学の、原理的な諸問題について究明される態度は全く消された。印象批評と
放談のうちに、ジャーナリズムと読者とに対するある種のデモンストレーションが行われ....
「今日の日本の文化問題」より 著者:宮本百合子
ように思わせようと努力している人々に、林房雄、石川達三、その他の作家の自己擁護の
放談がある。 青野季吉は、一九二〇年代の末には、日本の進歩的な文学評論の活動家....
「現代日本の思想対立」より 著者:戸坂潤
凡そ初めから何等の科学的信用を有たない種類の歴史学や社会論や、その尻馬に乗る文芸
放談や、之を結局に於て上品に支持する各種観念論的哲学やの場合にそうだというまでだ....
「技術的精神とは何か」より 著者:戸坂潤
リーから全く独立に文学的通俗表象によって分析を敢えてする思考法――文学的な評論や
放談や文化主義的形而上学の文章に著しい)、第二は文献学主義(学術の名の下に文献訓....
「上海の渋面」より 著者:豊島与志雄
る。蘇州や楊州などのような比較的早く寝静まる都市に於ても、支那旅館では、深夜まで
放談高笑の声が絶えず、マージャンの音が絶えず、夜中の三四時頃まで続く。この騒々し....
「或る夜の武田麟太郎」より 著者:豊島与志雄
しい。彼自身も今死のうとは思いがけなかったろう。 さて、あの晩、私達は珍らしく
放談したが、酒も聊か飲みすぎて、さめるどころか更に酔い、いつしか私はうとうとと眠....
「怒りの虫」より 著者:豊島与志雄
で催された。私的な集りだけに、簡単な挨拶があったきりで、あとはあちこちでの勝手な
放談となった。木山宇平は酒瓶を前にして、いつまでも飲んでいた。支那料理のこととて....
「自由人」より 著者:豊島与志雄
とを、お上さんはひどく残念がっている。 芸者まで交えて、一座は賑やかになった。
放談と酒がはずんだ。ところが、はじめは酒興をそそった筈の風雨が、烈しさをまして重....
「剣侠」より 著者:国枝史郎
いたが、若侍たちは若侍たちで、少し離れた別の座敷であたかも無礼講の有様で、高笑、
放談、自慢話――女の話、妖怪変化の話、勝負事の話などに興じていた。 と佐伯勘六....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
論のこと、道中、みだりに人と、いさかってはならぬ。旅宿《やど》での、大酒、高声、
放談も慎んで頂きたい」
浪人は、一々、うなずいていた。
「出立は、明後日?」
....
「チェーホフ試論」より 著者:神西清
も嘘だけはつけぬ男であった。にもかかわらず、この素朴なほど誠実な男がまるで日常の
放談さながらのあけっぱなしな調子で、独特のユーモアをふんだんに交えながら、終始軽....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
官というは職員録の紙の上の空名であって、堂々たる公衙はあたかも自大相下らざる書生
放談の下宿屋の如く、局長閣下の左右一人として吏臭あるものはなく、煩瑣なる吏務を執....