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「政庁〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

政庁の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
身投げ救助業」より 著者:菊池寛
ほうしょう》の場合の手続などもすこぶる簡単になって、一週で金が下るようになった。政庁の役人は「お婆さんまたやったなあ」と笑いながら、金を渡した。老婆も初めのよう....
わが町」より 著者:織田作之助
航合資会社の稲葉卯三郎をケノン少佐に推薦した。稲葉卯三郎が通訳長尾房之助を帯同、政庁を訪れると、ケノン少佐は移民法に接触してはならぬからと口頭契約で、人夫九百名....
縮図」より 著者:徳田秋声
生活についてかなりの知識をもっており、南洋庁の所在地パラオには往き帰りに寄港し、政庁筋の歓迎を受けたり、富有な島民の家庭にも招待され、土人独特の料理を饗応された....
日本天変地異記」より 著者:田中貢太郎
がっていると、午の刻になって俄かに大地震となり、海嘯が起った。倒壊した主なものは政庁、鶴岡若宮、大慈寺、建長寺であったが、建長寺からは火が起った。その時の死者は....
踊る地平線」より 著者:谷譲次
ルギス族遊牧の民。カザクスタン共和国の、クリイム。 オムスク――むかしシベリア政庁のあったところ。車や家のこわれたのがあちこちに見える、革命のあとだ。空は秋の....
踊る地平線」より 著者:谷譲次
でも、旅程の第一日に据えて参詣して行くものですから、きっとあなたも、クイリナアレ政庁への訪問者に相違ないと思ったまでのことです。あなたが、伊太利へ来てムッソリニ....
鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
いてはただ三の丸に軍隊を繰込んだまでで、その他は何事にも手を着けない。それで藩の政庁は従来通り役々が出勤して事務を執る。その場所は明教館の学問所が広かったからそ....
東山時代における一縉紳の生活」より 著者:原勝郎
の諒察を願いたい。 鎌倉幕府の開設は、たんに政柄の把握者を替えたのみではない。政庁の所在地を移したのみでもない。これと同時に日本の文明が従来の径路と違った方向....
学生と先哲」より 著者:倉田百三
なってきた。 既成教団の迫害が生ずるのはいうまでもない成行きであった。また鎌倉政庁の耳目を聳動させたのももとよりのことであった。 法華経を広める者には必ず三....
役人の頭」より 著者:末弘厳太郎
、上級の役人に訴えてその批判を受けることが困難になっています。このことは現在の行政庁系統の役人によって権利を害された場合につき最も多くみる例であって被害者は結局....
沙漠の古都」より 著者:国枝史郎
真昼の光で樹々の梢は黄金のように輝いている。 二十四 ボルネオ政庁の玄関には山のように人々が集まっていた。南国の空はよく晴れて朝陽がキラキラと....
魔都」より 著者:久生十蘭
するだろうが、皇帝がこれまでに二度も日本に来られたについては、印度シナのフランス政庁でもだいぶ神経を尖らしかけている。たったいま情報部から聞いたんだが、順化《ユ....
江戸芸術論」より 著者:永井荷風
より帰来《かえりきた》りし頃、たまたま芝霊廟《しばれいびょう》の門前に立てる明治政庁初期の官吏某の銅像の制作を見るや、その制作者は何が故《ゆえ》に新旧両様の美術....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
、日本人の店で日本について語りあうなどとはどうして考えられようか。) 午後、州政庁に至り、局長に面会し、耕地見分の紹介状を授かる。これより移民収容場を一覧す。....
志士と経済」より 著者:服部之総
市内)の白石家は大庄屋を勤める旧家で豪商だが、一万石の支藩清末領に属したから宗藩政庁を相手とする雲浜貿易とは直接関係がなかった。むしろ彼は薩藩当局が藩内諸物産の....