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「故事来歴〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

故事来歴の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
ういうわけでありますから、仮りにも人形と名のつくものならば何んでもいいので、別に故事来歴などを詮議しているのではありません。要するに店仕舞いのおもちゃ屋という格....
ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
て使っていた『虹野ミギワ』の変名や、品評会に出した支那古代の刺繍なぞが、絵巻物の故事来歴を知り抜いている彼Wの眼を逃れ得よう筈はないので、どうしてもT子がどこか....
難船小僧」より 著者:夢野久作
が寄ると触るとその噂ばっかりで持切ってますぜ。アラスカ丸の船長はそんな曰く因縁、故事来歴附の小僧だって事を、知って拾ったんだか……どうだかってんでね。非道い奴は....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
のやからは一向その方に頓着なしに、燈籠のある部分を撫でてみては頻《しき》りにその故事来歴なんぞを説明していることがキザだと、お銀様のカンにさわったのでしょう。そ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
ッ子!」 「およそ大名旗本の奥向より川柳、雑俳、岡場所、地獄、極楽、夜鷹、折助の故事来歴、わしが師匠の知らねえことはねえという、江戸一の通人でごんす」 「そいつ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
「女賢シウシテ牛売リ損ネル……」 彼は、今、再三それを繰返して、 「はて、この故事来歴の出典は、どこであったかしら」 思案の種はそれでした。 「女賢シウシテ....
鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
ものだ。誤っていたことは他から正す、それに不服があれば飽くまで強弁する。そうして故事来歴等は、私が老人だけに比較的に多く知っていたから、これは得意としてそれを説....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
ある。まして祝言の当夜だぜ。石頭には人の心が解けないなア。人の心には曰くインネン故事来歴があって、右が左にはならないものだぜ。ちとオレの小説を学ぶがいいや」 「....
顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
ん。多寡が死《おっこ》ちた鶴一羽。ひと目、創をあらためて、いわく因縁《いんねん》故事来歴《こじらいれき》、死んだものか殺されたものか、突き創なら獲物はなに。どう....
八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
焔を揚げておる。馬琴の衒学癖は病膏肓に入ったもので、無知なる田夫野人の口からさえ故事来歴を講釈せしむる事が珍らしくないが、自ら群書を渉猟する事が出来なくなってか....
詩劇「水仙と木魚」」より 著者:三好十郎
のデンで高っ調子のひとりごと それも墓石を相手に念仏からお経の文句 無縁ぼとけの故事来歴をしゃべりちらしているうちはよかったが やがて、今に臭い臭い匂いがして来....
日和下駄」より 著者:永井荷風
樹を愛重《あいちょう》する人の多く知る処となっている。東京市中にはもしそれほどの故事来歴を有せざる銀杏の大木を探り歩いたならまだなかなか数多いことであろう。小石....