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敏
「敏〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
敏の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「偸盗」より 著者:芥川竜之介
らか死んでいた事であろう。……)
頭を上げると、太郎はいつか二条を折れて、耳
敏川《みみとがわ》にまたがっている、小さい橋にかかっていた。水のかれた川は、細い....
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
ごとく傍若無人な態度に出る人間が少なかったように、彼のごとく他人の悪意に対して、
敏感な人間もまた少なかったのである。そうして、この行為の上では全く反対に思われる....
「母」より 著者:芥川竜之介
聞えなくなった。と思うとすぐにまた、途切《とぎ》れ途切れに続き出した。
「おい。
敏子《としこ》。」
半ば体を起した男は、畳に片肘《かたひじ》靠《もた》せたまま....
「冬」より 著者:芥川竜之介
と呼び出されたのはかれこれ六時になりかかっていた。僕は今度は目のくりくりした、機
敏らしい看守《かんしゅ》に案内され、やっと面会室の中にはいることになった。面会室....
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
彼の細君の従弟《いとこ》だそうで、当時××紡績会社でも歳の割には重用されている、
敏腕の社員だと云う事です。成程そう云えば一つ卓子《テエブル》の紅茶を囲んで、多曖....
「Mensura Zoili」より 著者:芥川竜之介
》があいて、黒坊《くろんぼ》のボイがはいって来た。藍色《あいいろ》の夏服を着た、
敏捷《びんしょう》そうな奴である、ボイは、黙って、脇にかかえていた新聞の一束《ひ....
「葱」より 著者:芥川竜之介
、言葉は詩のごとく気が利《き》いていて、女を口説《くど》く事は歌骨牌をとるごとく
敏捷で、金を借り倒す事は薩摩琵琶をうたうごとく勇壮活溌を極めている。それが黒い鍔....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
ある。
又
又恋愛の徴候の一つは彼女に似た顔を発見することに極度に鋭
敏になることである。
恋愛と死と
恋愛の死を想わせるのは進化論的根拠....
「秋山図」より 著者:芥川竜之介
りではありません。この秋山図のことについては、煙客先生《えんかくせんせい》(王時
敏《おうじびん》)や廉州先生《れんしゅうせんせい》(王鑑《おうかん》)も、それぞ....
「妖婆」より 著者:芥川竜之介
ここでその新蔵の心配な筋と云うのを御話しますと、家に使っていた女中の中に、お
敏《とし》と云う女があって、それが新蔵とは一年越互に思い合っていたのですが、どう....
「或る女」より 著者:有島武郎
、その人の名はむしろ夫人のうわさのために世人の記憶にあざやかであった。感受力の鋭
敏なそしてなんらかの意味で自分の敵に回さなければならない人に対してことに注意深い....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
て、われ等の聖業を阻害せんとしつつあるので、その悪戯は極めて巧妙、その行動は甚だ
敏活、巧みにわれ等の事業を摸倣し、ひたすら迷える者の歓心を買うべくつとめるから、....
「久米正雄氏の事」より 著者:芥川竜之介
久米は官能の鋭
敏な田舎者です。 書くものばかりじゃありません。実生活上の趣味でも田舎者らしい....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
デーは非常に重きを置いた。ファラデーのように、誠心誠意の人でもあり、また感覚の鋭
敏な人でもあり、かつ初めに苦しい経験を甞めた人でもあり、また他方で巨万の富をすて....
「本所両国」より 著者:芥川竜之介
んと机に向ったまま、いつかうんこをしていたのは喜劇中の喜劇だった。しかしこの大島
敏夫も――花や歌を愛していた江東小学校の秀才も二十前後に故人になっている…… ....