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救い米
「救い米〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
救い米の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
この五月にも下谷神田をあらし廻ったので、下町《したまち》の物持ちからはそれぞれに
救い米の寄付を申し出た。そのときに彼《か》の三島では商売柄とはいいながら、一軒で....
「義民甚兵衛」より 著者:菊池寛
な、御奉行様内々の仰せでは、村中で評議して下手人を出すにおいては、褒美として、お
救い米の高も、他所よりも心をつけてやるとこう仰せられるのじゃ。が、もし三日のうち....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
痩せ馬等も多くでき、余儀なく仕替馬つかまつり候わでは相勤めがたく、右につき年々お
救い米ならびに増しお救い金等下しおかれ、おかげをもって引き続き相勤め来たり候えど....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
。こんな非常の際とはいえ、なんだかきまりが悪くて、風呂敷や、袋をさげて、焼跡へお
救い米をもらいに行く気にはなれないが、さりとて、着のみ着のままで、焼け出されの旅....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
、公設市場のようになっているのを見ました。 これは、火事あとへ直ぐに出来た「お
救い米」の小屋であったことをお雪ちゃんも知っている。今は、「お
救い米」の時は過ぎ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
はありません。 「今度、お情け深い江戸の公方様《くぼうさま》が、哀れな俺たちにお
救い米を下さる、だからこうしてそのお
救い米をいただきに上るんだ」 かくて毎日、....
「おばけずきのいわれ少々と処女作」より 著者:泉鏡花
時の小説家で大家と呼ばれた連中まで争ってこれを書いた。先生これを評して曰く、(お
救い米)。 その後にようやく景気が立ちなおってからも、一流の大家を除く外、ほと....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
三斎公様の御恩にこたえて、不惜身命の御奉公をなさる覚悟でもなければならぬこと、お
救い米のような、六人|一括げの扶持はそれゆえおうけいたされぬ。お身たちは出仕しな....
「特殊部落と細民部落・密集部落」より 著者:喜田貞吉
既に享保十八年に、京都六条村年寄から、近年手下の者ことのほか困窮の状を訴えて、お
救い米を願った事実がある。かような次第で、従来余裕のあった彼らの部落も、漸次所謂....