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「救世軍〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

救世軍の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
失楽園殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
に不服をいい出しましたし、殊に、幹枝の姉で鹿子といって、前身がU図書館員だという救世軍の女士官は、この手記を見ると、途方もない条件をいい出したのです。それが金銭....
人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
は、二十七か国語が話されるという、人種の坩堝。極貧、小犯罪、失業者の巣。いかに、救世軍声を嗄らせどイースト・リヴァの澄まぬかぎり、ここの|どん詰りは救われそうも....
支倉事件」より 著者:甲賀三郎
でお目にかゝりたいのですって」 彼女は不安そうに夫の顔を覗った。 名刺には「救世軍大尉 木藤為蔵」とあった。 救世軍の木藤大尉と云うのは一向知らない人なの....
露肆」より 著者:泉鏡花
喋る……この学生風な五ツ紋は商人ではなかった。 ここらへ顔出しをせねばならぬ、救世軍とか云える人物。 「そこでじゃ諸君、可えか、その熊手の値を聞いた海軍の水兵....
金銭無情」より 著者:坂口安吾
佳き道だから余にしたがへ、と言ふ。真理は明快だけれども、オ釈迦サマなら方便とか、救世軍なら楽隊とか、こゝに芸術てえものがあるんだね。芸術てえものは、ムダなもんだ....
足のない男と首のない男」より 著者:坂口安吾
をしてゐる事務所にきまつてゐるのである。日本の堕落こゝに至る、私が暗然として昔の救世軍本部を仰いで祖国のために暗涙を流したのもムベなるかな、今日つひに敗北し、戦....
一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
には現在以上の苦境に立たされることになります。とその頃ある地方の呉服屋の次男で、救世軍に入ったがために家を勘当された人がありまして、日曜だけは救世軍兵士として行....
三筋町界隈」より 著者:斎藤茂吉
から北三筋町の方へも歩いて行って見た。今は小さい通りも多くなって、電車通に向いて救世軍の病院が立派に建っている。新堀は見えなくなってその上を電車の通ったのは前々....
光り合ういのち」より 著者:倉田百三
私が一高にいたころ。その妹が女子大学の試験を受けに来た。その時藤久君はとうとう救世軍に入っていた。君の気性は街頭に立って太鼓をたたき、貧民窟を訪うて苦しみを救....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
ま旅宿の庭は秋もたけなわである。) 六日、また快晴。早朝、歩を市街に散ずるに、救世軍の一行(みな婦人)、各街角に銭函を携えて佇立し、来往の人に一ペンスずつ恵与....
空中征服」より 著者:賀川豊彦
には賛成するが、金で買うて来た女を弄ぶなどいうことは夢にも考えておらぬ』とまるで救世軍の路傍演説かなんぞのように公衆の席上しかもお茶屋の二階で私たちを侮辱しやは....
私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
るお堀の土手に登って皇居を遥拝し、夕暮の景色をぼんやりながめている……。ひとりの救世軍士官が通りかかって声をかけた。 『“ときのこえ”を買ってくれませんか、一部....
早稲田神楽坂」より 著者:加能作次郎
もないバナナのたたき売を面白そうに立ち止って見ていたり、珍しくもない蝮屋の講釈や救世軍の説教などを物珍しそうに聞いたり、標札屋が標札を書いているのを感心しながら....
新古細句銀座通」より 著者:岸田劉生
であった。この警醒社の近くだったと思うが、伝道を主とする何とかいう教会があって、救世軍に似たやり方で伝道をしていた。名を忘れてしまってすまないが何とかいう黒いあ....