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救出
「救出〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
救出の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「李陵」より 著者:中島敦
という者が漢使に遭《あ》って蘇武の生存を知らせ、この嘘《うそ》をもって武《ぶ》を
救出《すくいだ》すように教えたのであった。さっそく北海《ほっかい》の上に使いが飛....
「海底都市」より 著者:海野十三
ちも十分に君を監視しているんだから、もしまちがいが起こったと分れば、全力をあげて
救出するから、安心して行きたまえ」 カビ博士は、そういってうけあってくれた。 ....
「新春偶語」より 著者:寺田寅彦
切な観測事業をその日暮しその年暮しになりやすい恐れのある官僚政治の管下から完全に
救出して、もう少し安定な国家の恒久的機関を施定することが刻下の急務ではないかと思....
「現代忍術伝」より 著者:坂口安吾
ら、アタクシに命じまして、アタクシは目下、天草商事と掛け合いまして、コチラサンの
救出運動につとめております。なにがさて、マニ教から百万円の身代金を要求いたしてお....
「明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
自分の至らぬためという自責に苦しみ、碁をうつほかに何も知らない彼がトンチンカンな
救出運動にキリキリ舞いをはじめたのである。 幸い警察も呉清源に同情していたし、....
「P丘の殺人事件」より 著者:松本泰
議に思って念の為に百二十八号室の扉を叩いてから部屋へ入り、思掛けずにビアトレスを
救出す事が出来た。彼はビアトレスを護ってクロムウェル街へ赴いた。そしてコルトンか....
「水晶の栓」より 著者:新青年編輯局
の心持になって、とうとう逃げ出してしまいました……』 その後彼女がジルベールを
救出すには最後にただ一ツの方法しか遺らなかったのである。彼女はドーブレクが執念、....
「胎内」より 著者:三好十郎
地面に押しあてた横顔の、光る眼で、花岡の顔をジッと見入りながら、低く笑う。完全な
救出の自信とよろこびの微笑。彼女の耳は、音を聞いているのである。……その間に佐山....
「長崎の鐘」より 著者:永井隆
は潰れ、塞がれ、通れないので、窓をのり越え、パイプにつかまり、回り回って、おやじ
救出に走ってゆく。薬局の高窓をのり越えるには人梯子をつくらねばならなかった。長老....
「三国志」より 著者:吉川英治
よしっ、もう一度行って来る」 と、ふたたび馳け入り、あとの者をも一人もあまさず
救出して帰ってきた。 すると、呉の先鋒の大将蒋欽が、道をさえぎって、曹仁を討ち....
「三国志」より 著者:吉川英治
。 孔明は二将の身を案じていた。しかしおそらくは殺すまいと彼は語っていた。その
救出策を按じ、趙雲と魏延に計をさずけておいた。 炎熱下の交戦は日々つづいている....
「三国志」より 著者:吉川英治
にかけ山へわたって、戦火は三日三夜のあいだ赤々と燃えひろがっていた。魏延が馬謖の
救出にうごくことも察知していた司馬懿は、司馬昭に命じて、その横を衝き、張※はおび....
「黒田如水」より 著者:吉川英治
二心なき者が踵をついで駆け集まっていた。 そして、それらの人々に依って、官兵衛
救出の決死組が結盟された。 熊野牛王の誓紙には、日本国中の大小|神祇、八幡大菩....
「ロザリオの鎖」より 著者:永井隆
いる社会だからです。 まず、私らの子供をかのおそるべき変態性欲教師の手から解放
救出することが急ぐべき仕事です。性の問題を公衆便所から奪回することが急ぐべき仕事....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
ンに圧迫せんとしたが、露軍と墺軍の一部は十月四日ベルリンを占領したので急遽これが
救出に赴いた。 露軍の危険は去ったので是非ザクセンを回復せんとして南下したが、....