救急[語句情報] »
救急
「救急〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
救急の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「海に生くる人々」より 著者:葉山嘉樹
でいるのであった。 まだ食事が、始められて間もなく、チーフメートは、ボーイに「
救急箱」を持たせて、「大急ぎ」で駆け込んで来た。 水夫たちは食事を中止した。そ....
「ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
枷を以て緊縛し、折柄の満潮に身を投じたものらしく、死後約三時間を経過しているので
救急の法も施しようがなかった。而して右に就いては若林学部長その他関係者一同口を緘....
「火星探険」より 著者:海野十三
と脳貧血《のうひんけつ》が起りそうであった。河合は、箱自動車の方へとんで帰って、
救急袋を持ち戻った。そこでとりあえず張の腕を包帯《ほうたい》でしばって血どめを施....
「脳の中の麗人」より 著者:海野十三
そいながら、向うの通りに消えた。 ところが、それから二三日たって、宮川は真白な
救急車にはこばれて、黒木博士の病院へかえって来た。彼の顔には、白い布がかぶせてあ....
「権力の悲劇」より 著者:宮本百合子
ために、どんな合図の身ぶりも示されていないのである。そのスナップには「写真班は、
救急班の到着を待ちかねた」という意味のスクリプトがついている。 王女の生活の公....
「ヒルミ夫人の冷蔵鞄」より 著者:海野十三
く側杖をくって斬り倒された「モニカの千太郎」という街の不良少年があった。白塗りの
救急車で、押しかけて搬びこんだのが外ならぬヒルミ夫人の外科病院だった。 モニカ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
いえば不思議であります。縁故の遠い甲乙までが、自分の好奇のためにも、お雪ちゃんの
救急のためにも、嘴《くちばし》を揃えて同行を申し出でた際、それよりはもっとずっと....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
、焼酎の壺を取り上げました。この男は医術の心がけがある。そこで、負傷者のために、
救急療治として、その傷口をまず焼酎で洗い、次にこの畳針で縫い合せの手術にとりかか....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
向って一直線に走りつけたのは、なるほどいそがしい。全く世話の焼けた話で、こちらの
救急と、看護と、思いやりで手も足らないでいるところへ、あちらの一間で「ジュー、シ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
だ」 喧々囂々《けんけんごうごう》として、騒いで且つ狼狽するがために、いよいよ
救急の要領を外れ、努力の能率がみんな空費されてしまうことを、米友も歯がゆく思わな....
「肌色の月」より 著者:久生十蘭
古いのを一枚借りだすのがやっとのことでした」 「医者がついているのか」 「医者も
救急車も、一時間ほど前にひきあげました」 主任の額に暗い稲妻のようなものが走っ....
「政事と教育と分離すべし」より 著者:福沢諭吉
て、廃刀の命を下したるが如く、政治上に断行して一時に人心を左右するは劇薬を用いて
救急の療法を施すものに等しく、はなはだ至当なりといえども、この
救急の政略を施すに....
「三国志」より 著者:吉川英治
のご命です。過日、※芝から勝ち軍のご報告があるや否や、危うしとばかり、すぐ吾々に
救急の命を発しられましたので」 「ああ、神察。して、貴公が左の手に持つその首級は....
「三国志」より 著者:吉川英治
国の呉であった。その態度は、孔明の死と同時に、露骨なものがあった。 「いま、蜀を
救急しなければ、蜀は魏に喰われてしまうであろう」 これを名目として、呉は、数万....