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救恤
「救恤〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
救恤の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
めて地震が来た日から数えて実に十日目に当たる。夜番に、見回りに、ごく困窮な村民の
救恤に、その間、半蔵もよく働いた。彼は伏見屋から大坂地震の絵図なぞを借りて来て、....
「渋江抽斎」より 著者:森鴎外
、上屋敷には家族のみが残っていたのである。 抽斎は留守居比良野|貞固に会って、
救恤の事を議した。貞固は君侯在国の故を以て、旨を承くるに遑あらず、直ちに廩米二万....
「古木」より 著者:豊島与志雄
大な死傷者が生じ、不安恐慌の気が漲り、生活の方途が混乱を来している際、巳之助は、
救恤と復興との政治機関に働きながら、一方、梟の剥製を探し廻りました。やがて、幸に....
「前記天満焼」より 著者:国枝史郎
2 「去年からかけて天候不順、五穀実らず飢民続出、それなのに官では冷淡を極め、
救恤の策を施そうともしない。富豪も蔵をひらこうともしない。これでは先生が憤慨され....
「だいこん」より 著者:久生十蘭
をたて、贖罪のためだといって、こわがって誰も手をださないIRCの俘虜の情報交換や
救恤品送付の仕事を手伝いはじめ、ひと月に一度スイスの本部経由で送られてくる慰問品....
「人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
ある。(訳註――この註は第六版のみに現わる。)
貧民の困窮、なかんずく近年の
救恤貧民の増加の問題については、最も誤った意見が流布されている。戦争の進展中には....
「学問の独立」より 著者:福沢諭吉
える如く、今日の人事にあたりて臨機応変の処分あるべきものにして、たとえば饑饉には
救恤《きゅうじゅつ》の備えをなし、外患《がいかん》には兵馬を用意し、紙幣下落すれ....
「妻」より 著者:神西清
会とか本部みたいなものを組織し、一さいの寄附はそこに集まり、又そこから郡じゅうに
救恤品や指令が出るようにすることを提議しては、という考えが浮かんだ。このような組....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
支那大陸文化の輸入を図って産業治生の途を講ぜられ、施薬、療病の諸院を興して貧民を
救恤せらるる等、仏教の生活化、理想の現実化に向って力を尽されました。別して造塔、....