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「敗将〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

敗将の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
HUMAN LOST」より 著者:太宰治
た。緑酒を捧持されて、ぼんやりしていた。かのアルプス山頂、旗焼くけむりの陰なる大敗将の沈黙を思うよ。 一噛の歯には、一噛の歯を。一杯のミルクには、一杯のミルク....
勝負師」より 著者:織田作之助
の木村八段にまるで赤子の手をねじるようにあっけなく攻め倒されてしまったのである。敗将語らずと言うが、その敗将が語ったのがこの語であった。無学文盲で将棋のほかには....
三国志」より 著者:吉川英治
馬に令してそこを発った。 一|竿の列伍は淋しく河内へ落ちて行った。山河は蕭々と敗将の胸へ悲歌を送った。生れながら気随気ままに育って、長じてもなお、人を人とも思....
三国志」より 著者:吉川英治
。 かつての董卓をもしのぐ位置に登って大将軍曹丞相と敬われ、階下にひかれてきた敗将の陳宮を、冷然と見くだしているのであった。 「…………」 陳宮は、立ったま....
三国志」より 著者:吉川英治
た。 その夜、曹操は、 「もはや、これ以上、痛めつける必要もあるまい」 と、敗将玄徳の無力化したのを見とどけて、大風の去るごとく、許都へ凱旋してしまった。 ....
三国志」より 著者:吉川英治
瑜は、一笑を与えたのみで、 「夷陵を落ちのびた逃げ上手の曹洪よな。さる恥知らずの敗将と矛を交えるが如き周瑜ではない。誰か、あの野良犬を撲殺せい」と、鞭をもって部....
三国志」より 著者:吉川英治
げてきた」 と偽り、序戦は敗れたかたちだが、玄徳の如き、何ものでもない。などと敗将の気焔はかえって旺盛なものだった。 「何よりは、もっと兵力を」 と、この三....
三国志」より 著者:吉川英治
の大将が、 「知らずや関平。荊州はすでに呉の孫権に奪られておるぞ。――汝、家なき敗将の小伜。何を目あてに、なお戦場をまごまごしておるかっ」と、罵った。 それが....
三国志」より 著者:吉川英治
れた。 夜明けと共に曹真の本陣に、西から南から北からと、落ち集まってきた残軍と敗将のすがたこそ見るかげもないものだった。 食うか食われるか、戦の様相はつねに....