教権[語句情報] »
教権
「教権〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
教権の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「近時政論考」より 著者:陸羯南
るに至る、この無政府的禍乱に反動して起こりたるものはかの宗教革命なり。宗教革命は
教権の統一および専権を破りて信教自由を立つ、信教の自由すでに立ちて
教権ようやく衰....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
一廓に大法華の教旗をひるがえしてこのかた、弘法済世の法燈連綿としてここに四百年、
教権の広大もさることながら、江戸宗家を初め紀、尾、水の御三家が並々ならぬ信仰を寄....
「思想と風俗」より 著者:戸坂潤
が。 二 学職ギルドとしての大学 大学のUniversitatなるものは
教権からの大学の独立自治を意味する。それは一方に於て学の自由という理想を云い表わ....
「読書法」より 著者:戸坂潤
き出す。第二の要点はその不幸と悲惨との無用な充満に最後の責任を持つものは、坊主と
教権組織だという一貫した主張だ。悪いことは皆んな坊主が一役買った結果に他ならない....
「落穴と振子」より 著者:佐々木直次郎
手に落ちた。 (1) 十二世紀ごろから始まりその後数世紀にわたって、ローマ教会の
教権擁護のために、異端その他宗教に関する罪悪を摘発撲滅するために行われた、歴史上....
「ビジテリアン大祭」より 著者:宮沢賢治
ここ》で述べなければならないことは前論士は要するに仏教特に腐敗《ふはい》せる日本
教権に対して一種|骨董《こっとう》的好奇心を有するだけで決して仏弟子でもなく仏教....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
かりではない。彼らは国権の統一にその自由なる思索の翼を搦まれている。ローマ教会の
教権が中世哲学に累したごとく、国権がわが現今の哲学界を損うてる。彼らの倫理思想の....
「詩の原理」より 著者:萩原朔太郎
ューマニスト》によって、初めて、標語されたものであって、当時の基督《キリスト》教
教権時代に、文芸が宗教や道徳の束縛を受けるに対し、芸術の自由と独立とを宣言した言....
「科学論」より 著者:戸坂潤
である。物質的生産技術のために自然を大規模に探究する必要を認め得なかった領主的・
教権的・封建中世ヨーロッパに、実験という手段が学問の意識的な手段にまで上昇する理....
「日本イデオロギー論」より 著者:戸坂潤
れたことはよく知られている処である。之が当時の封建的残存物・絶対王権・カトリック
教権の打倒を要求した近代ブルジョアジーの最も代表的な政治的イデオロギーであったこ....
「最古日本の女性生活の根柢」より 著者:折口信夫
主――巫女 大化の改新の一つの大きな目的は、政教分離にあった。そう言うよりは、
教権を奪うことが、政権をもとりあげることになるというところに目をつけたのが、この....
「カラマゾフの兄弟」より 著者:ドストエフスキーフィヨードル・ミハイロヴィチ
だわけだ。人間というものは弱くて卑しいものだ。今彼らはいたるところで、われわれの
教権に反抗して、それを誇りとしているがそんなことはなんでもない。それは赤ん坊か小....
「ローマ法王と外交」より 著者:国枝史郎
間、ようやく破門を免除された。 何んという羅馬法王の権力ぞや! それにしても
教権はあっても兵権の無い彼が暴挙に近いこの超非常事件を断行し、羅馬法王の位置をし....
「『偶像再興』序言」より 著者:和辻哲郎
厳をもって人々の上に臨んだのである。 かくのごとき偶像の再興はまた千年にわたる
教権の圧迫への反抗をも意味した。偶像再興者の眼より見れば、
教権こそは破壊せらるべ....