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教理
「教理〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
教理の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「玉藻の前」より 著者:岡本綺堂
ちが五十六十になるまでの苦しい修業を積んで、ようようにこのごろ会得《えとく》した
教理をいつの間にどうして易《やす》やすと覚ったのか。阿闍梨は彼女を菩薩の再来では....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
か。 或る人は私に告げるであろう。時勢に取り残されたるものよ。お前は神人合一の
教理が夙の昔から叫ばれているのを知らないのか。神は人間と対立しているようなもので....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
なアテンの哲学学派のために自然研究は多大の損害を被ることとなった。その上に彼らの
教理はキリスト教寺院の管理者の手に渡って、そうしてほとんど現代までもその文化の進....
「茶の本」より 著者:岡倉覚三
るが色彩、意匠の精妙は見られない。が、要するに容易に説明のできるところになんの大
教理が存しよう。古の聖人は決してその教えに系統をたてなかった。彼らは逆説をもって....
「近時政論考」より 著者:陸羯南
由主義の世に誤解せられたる何ぞ怪しむに足らんや。泰西において自由平等の説ははじめ
教理より起こる、一転して法理のために潤飾せられついに動かすべからざるの原則となれ....
「神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
奕々たる大行者が、富士の裾野から世に下った。 「懺悔」「忍従」「肉身刑罰」三つの
教理を提げて、布教の旅に向かったのである。 こうして五年のその間に、日本全国津....
「岡本一平論」より 著者:岡本かの子
重に仕えるという観念もないのであります。ただ、目下は、キリスト教に対しては、その
教理をやや研究的に、仏教には殆ど陶酔的状態に見うけられます。 現在に対する虚無....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
めに知識を愛する、これも亦まことの人物、まことの神の子である。前者は人種、土地、
教理、名称等の相違に留意することなく、その博大なる胸裡に、地上一切の人類を包擁せ....
「灰色の記憶」より 著者:久坂葉子
あるかは全く未知であったから、私は法事で御寺へ詣っても、南無阿弥陀仏をとなえた。
教理を知ろうとしても知る術もなく、又、本をよんでもわかる筈は勿論なかった。やさし....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
の海印三昧だがな。その海印三昧がこの畑地の鏡のおもてに実現しておるのじゃ。華厳の
教理に関して、わしがむずかしいことばかり言っていたように、喜海、そちは思っていた....
「褐色の求道」より 著者:岡本かの子
興味を持つという人々とかに出会い、如何に彼等が小乗趣味の嗜好者であり、滅多に大乗
教理を受け付けそうもない素質的のものであるかを根本に感じ、今更ながら現実肯定の仏....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
。それゆえ今のポン教は犠牲を供するとか、妻帯をするとか、酒を飲むことを除くの外は
教理の上においてはほとんど仏教と同一である。この教えの事は専門にわたりますからこ....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
わが国従来の宗教中、仏教のごときは悟道といい安心といい修身といい斉家といい、その
教理にいたりてはヤソ教に説くところのものを含有せざるはなし。また、これを応用して....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
あらざるなし、この現実生活の上に刻々、真、善、美、の理想を刻み出して行く」という
教理と実行とを説いたものであります。維摩、勝鬘の二経は、一は老熟の男性の口を藉り....
「賤民概説」より 著者:喜田貞吉
説法を源空は行ったのである。これは現世に光明を認めず、また無学文盲にして、高尚な
教理を会得するの準備もなく、また到底厳格なる生活をなしえないような、堕落のドン底....