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教育費
「教育費〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
教育費の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
決まってしまった。少しばかりある株券と地所《じしょ》とは愛子と貞世《さだよ》との
教育費にあてる名儀で某々が保管する事になった。そんな勝手放題なまねをされるのを葉....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
ろくなことがない、今のうちに先代吉左衛門が残した田畑や本陣林のうちを割いて二人の
教育費にあてる、幸い東京の方には今子供たちの姉の家がある、お粂はその夫植松|弓夫....
「思想と風俗」より 著者:戸坂潤
目上の制度からそうだという迄であり、それが実質的にもそうだというなら、夫は子弟の
教育費資本を所有するごく一部分の社会層だけを見て之を社会の全般と考える極めて偏頗....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
して君のためにトロフィを贈ろう。ブライトンに別荘を建てて献じよう。君の子供たちの
教育費は一さい僕らが負担してもいい――。 空は誘惑してやまない。 飛行士の巾....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
かるに私が県地にいて小学教育を督励していた経験では、是非とも強迫就学となし、その
教育費も他の租税の如く、賦課するのでなければ結局の目的は達せられないという事を知....
「カラマゾフの兄弟」より 著者:ドストエフスキーフィヨードル・ミハイロヴィチ
ではなくなった。が、二人の子供にそれぞれ千ルーブルずつ与えると遺言した。『二人の
教育費として、この金額を必ず二人のために使用すること、ただし二人が丁年に達するま....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
ットの信頼を得てしまった。アントアネットが外国での就職を甘受したのも、半ばは弟の
教育費を補助するためであった。しかし二人の憐れな若者は、たがいに離れて暮らすこと....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
って、女教員になる受験準備をしていたが、その妹を彼女はたいへん自慢していた。その
教育費のほとんど全部を仕送っていた。彼女は頑固《がんこ》なほど仕事に熱心だった。....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
った。その遺産は初め五十九万四千フランだったが、内一万フランはウューフラジー嬢の
教育費に使われ、その内五千フランは修道院に支払われたものだった。その遺産は第三者....
「水鳥亭」より 著者:坂口安吾
恥辱まみれの一生は、彼ひとりでしめくくるのが当然であった。 大伯母からは克子の
教育費が送られ、克子は女子大学へ進んだ。亮作が世間からうけた冷遇も、大伯母のそれ....
「一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
た。 幸い子供の貯金がまだ手をつけずにあった。私どもは子供が生れた時から、将来
教育費に当てるつもりで少しずつ積んで行き、こればかりは自分の所有にないものとして....
「地上」より 著者:島田清次郎
ねばならない。平一郎が成長するにつれ生活費もかさまり、また彼の前途に控えている「
教育費」の心配も予めして置かねばならなかった。お光は十幾年住みなれた亡夫の唯一の....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
こういうことが彼の後援者たる田舎ものの財布に負担をかけるとなると、彼らはとかく
教育費はたいへんな出費だと考えたり、先生は単なる穀つぶしだと思ったりしがちだから....
「浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
のための道具たらしめんとしております。また義務教育学校職員法の制定によって、義務
教育費全額国庫負担という美名のもとに、教員を国家公務員として、その政治活動の自由....
「濹東綺譚」より 著者:永井荷風
《ためとし》が丁年になった時、多年秘密の父から光子の手許《てもと》に送られていた
教育費が途絶えた。約束の年限が終ったばかりではない。実父は先年病死し、其夫人もま....