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教観
「教観〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
教観の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「行人」より 著者:夏目漱石
べ》の客は、いつの間にかもう立ってしまったのでした。私が兄さんから思いがけない宗
教観を聞かされたのはその宵《よい》の事です。私はちょっと驚きました。
....
「海に生くる人々」より 著者:葉山嘉樹
てごまかすのは神じゃないんだ。それやブルジョアか、その親類だ」 これが波田の宗
教観であった。 「その神様が賃銀を月八円ずつさえ得てれば、そのまま波田君なんだが....
「聖アレキセイ寺院の惨劇」より 著者:小栗虫太郎
その方法と動機とが、ちょうど二重人格的な対比を示しているのです。あの蒙迷固陋な宗
教観に引き換えて、犯行の実際には真にすばらしい科学的な脳髄が現われています。それ....
「遺書」より 著者:尾崎秀実
を去来のままに映し来り映し去って行きたいと思っています。世界観あり、哲学あり、宗
教観あり、文芸批評あり、時評あり、慨世あり、経綸あり、論策あり、身辺雑感あり、過....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
その頃|谷本富《たにもととめり》博士より、三月初刊『臨済大学学報』へ出た「蛇の宗
教観」を示された。その内には自分がまさに言わんとする事どもを少なからず説かれおり....
「詩の原理」より 著者:萩原朔太郎
が詩的精神の最高部であること――は、前章に於て既に説いた。(前章参照) かく宗
教観に情操するものを、芸術上で普通に「象徴」と言ってる。この象徴に関する別の解義....
「男女交際より家庭生活へ」より 著者:宮本百合子
眼とする学校教育は、彼女に希望を表現するに適当な手段方向を教えましょう。純正な宗
教観から見れば、とかく云うべきことはあっても教会は、徒に狭い階級的、種族的生活か....
「日本イデオロギー論」より 著者:戸坂潤
意識へと移行するのを、読者は至る処に見るだろう。今日教養あるインテリゲンチャが宗
教観念に到達する道は、多くはここにあるのであって、この種の宗教意識は、この段階に....
「我が宗教観」より 著者:淡島寒月
は何かといえば、「眼鏡は眼鏡、茶碗は茶碗」とこの一言で充分でしょう。以上が私の宗
教観です。此処に一首あります。 我が心遊ぶはいづこカイラーサ 山また山の....
「万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
だろうとも説かれている。これは否定出来ない。なおこの哀韻は支那文学の影響、或は仏
教観相の影響だろうとも云われている。人麿ぐらいな力量を有つ者になれば、その発達史....
「日記」より 著者:宮本百合子
故に今夜、青年会館にある「道」の会に行く。 彼の人の話は、自分達のうちにある宗
教観をよく表して居て面白かったが、石川半山と云うジンゴイストじみた男の話はいやに....
「明治哲学界の回顧」より 著者:井上哲次郎
はるかにそれを突破して向上するものであるからむろん理想主義である。 五 宗
教観 宗教に関しては、自分の論文はしばしば『哲学雑誌』および『東亜の光』等に発....
「解説」より 著者:原田義人
どかない皇帝の伝言、それを空しく待ちもうけている臣下、この両者の関係はカフカの宗
教観を考える上の絶好な手がかりとして好んで引用されるものである。 この二小品は....
「年譜」より 著者:原田義人
田舎医師』所収)。 一九一八年三十五歳 ツューラウにおいてキエルケゴールの宗
教観の研究を始める。キエルケゴールの著書はもっと前から読んでいたが、本格的に考え....
「民族の感歎」より 著者:折口信夫
の歌風にあるものとせられている歌の類を考え併せて行った。其作品に通じているある宗
教観――或は逆に、宗
教観を据えて見る時、理会の深くなるような種類――そういうもの....