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敢えて
「敢えて〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
敢えての前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「地球発狂事件」より 著者:海野十三
一人でもいるであろうかと、疑わしく思う。もちろん本記者も決してその一人でないと、
敢えて断言する。それほどこの事件は常識を超越しているのだ。だが本記者は、同業水戸....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
めに、あらゆる有縁の個性と私のそれとを結び付けようとする厳しい欲求の為めに、私は
敢えて私から出発して歩み出して行こう。 私が餓えているように、或る人々は餓えて....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
のであるかも、全く判断に苦しむ。それでこの二つは正直に白欄にしてあるのであるが、
敢えて大胆に意見を述べることとする。 統制には、混雑と力の重複を避けるために必....
「振動魔」より 著者:海野十三
それが余りにも有名な人物なので、読者は吁ッと驚いてしまうだろう。それにも拘らず、
敢えてジャーナリズムに背き、彼の本名を曝露しない理由は――と書きかけたものの、僕....
「階段」より 著者:海野十三
くした。僕はいまだにその妖艶とも怪奇とも形容に絶する光景を忘れたことがない。僕は
敢えてここにその描写を控えなければならないが、女史が生前つとめて黒い着物を選んで....
「国際殺人団の崩壊」より 著者:海野十三
のです。で先刻申しあげたように、あなたの御尽力を乞いたいわけです。国家のために、
敢えてあなたの御生命の提供を御願いしたい」 「だが、閣下のおっしゃることは、余り....
「壊れたバリコン」より 著者:海野十三
に私としての遺憾があり、義務さえあるように感ずるのです。そうした気持が、私をして
敢えて誓いの鎖をひきちぎってまで貴方に御話することを決心させたのでした。それはあ....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
手大尉は、まだ減らず口を止めなかった。 「敵機三台に対し、こっちは一台の割だな。
敢えて恐れるわけではないけれど、数理に合っているとは、考えられない」藤戸大尉は頭....
「大脳手術」より 著者:海野十三
走り廻った。もちろんその目的は、珠子と、私の生れついたる美しい脚を騙取したる――
敢えてそういうのだ――その男とを引捕えるためであった。 が、珠子とその男とは、....
「英本土上陸作戦の前夜」より 著者:海野十三
に移転するかもしれない” そういう記事もあった。また、 “ドイツ軍の長距離砲|
敢えて恐るるに足らず、われまた、更に一歩進んだ新長距離砲をもって酬いん!” と....
「空襲下の日本」より 著者:海野十三
のがいい。損害は極く僅かだ。防空に対する国民の訓練が行き届いていれば、敵の空襲も
敢えて怖れるに足らん。今度という今度、わが帝国空軍の強いことが始めてわかった。米....
「白い下地」より 著者:泉鏡花
足袋のことをいうから次手に云っておく。近来は汚れた白足袋を穿いて居るものが多い。
敢えて新しいのを買えとはいわぬ。せつせつ洗えば、それで清潔になるのである。 或....
「『地球盗難』の作者の言葉」より 著者:海野十三
り且つ甚大なる発展が期待されるのである。僕はこの拙著を公にするに際して、この事を
敢えて本格的科学者の一団に向い、声を大きくして叫びたく思う者である。 世田谷竹陵亭に於て....
「人造物語」より 著者:海野十三
てるように、キット一組が百円位で出来るようになる時代が、必ず来るにちがいないと、
敢えて断言して置く。人造人間は、飽いたり、倦むことを知らないし、着物を欲しがるわ....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
の皿に横たわり、蹴爪を高く上げて、あたかも生きているあいだは武侠の精神のおかげで
敢えて請おうとしなかった助命を切望しているように見えた。 恍惚となったイカバッ....