散り散りばらばら[語句情報] » 散り散りばらばら

「散り散りばらばら〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

散り散りばらばらの前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
自叙伝」より 著者:大杉栄
町もの間にパッと一時に燃えたり、また消えたりする。そうかと思うと、こんどはそれが散り散りばらばらになって、遠くの田圃一面にちらちらきらきらする。 吉田の伯母さ....
禰宜様宮田」より 著者:宮本百合子
禰宜様宮田の前に置いた。 取り上げては見たが、どうしても読めない。 字の画が散り散りばらばらになって意味をなさないのを、番頭に助けられながらそれが小作証書で....
地は饒なり」より 著者:宮本百合子
待っておられた。 けれども、どうしたのか、兵は、却って隣国の者に追いまくられ、散り散りばらばらになってしまったので、また、二度目の出兵が必要になった。ところが....
茸の舞姫」より 著者:泉鏡花
家蔵を売って行方知れず、……下男下女、薬局の輩まで。勝手に掴み取りの、梟に枯葉で散り散りばらばら。……薬臭い寂しい邸は、冬の日売家の札が貼られた。寂とした暮方、....
私の事」より 著者:宮本百合子
に数多く、「初めて」の経験が自分を驚かせる。時には、眼や口や耳や頭が、驚異の余り散り散りばらばらに成りそうにさえ成る。生活は、何と云っても素晴らしい。有難く、謹....
お久美さんと其の周囲」より 著者:宮本百合子
その男の娘が一年程家に来て居た事から泣きつかれて、今其れだけ拝借出来なければ一家散り散りばらばらに成って仕舞わなければなりません、とか何とか云うので、人だすけだ....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
いて、勉強好きなのも一種の穿鑿《せんさく》好きのようなもので、学問と生活態度とが散り散りばらばらです。やっぱりそういう風なのね。利巧すぎます。世間智がありすぎる....
株式仲買店々員」より 著者:ドイルアーサー・コナン
―無論、我々事務員は、みんなで二十七人もいたんですが、店が潰れると同時に、みんな散り散りばらばらになってしまいました。――私はあっちへもこっちへも口を頼んでみた....
なよたけ」より 著者:加藤道夫
らべ達 (思い思いに)またあとで! またあとで! またあとで!……… わらべ達、散り散りばらばらに消えてしまう。竹の林がにわかにざわざわと鳴りひびき始めた。……....
食堂」より 著者:島崎藤村
にしたもので一緒に記念の食事でもしたいと思ったが、それも叶わなかった。親戚も多く散り散りばらばらだ。お三輪と同じように焼出された親戚の中には、東京の牛込へ、四谷....
ワーニャ伯父さん」より 著者:神西清
が気にくわんよ。まるで化物屋敷だ。だだっぴろい部屋が二十六もあってさ、すぐみんな散り散りばらばらになってしまう。呼んだって捜したって、誰ひとり見つかったためしが....
仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
っているからであります。宗教によって真心を披瀝し合っているからであります。これが散り散りばらばらであっては、お互いを信ずることが出来ませんから、親身になって慈悲....