散佚[語句情報] »
散佚
「散佚〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
散佚の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「神社合祀に関する意見」より 著者:南方熊楠
祀を励行し、その跡を大急ぎに滅尽し、古蹟、古文書、什宝、ややもすれば精査を経ずに
散佚亡失するようでは、わが邦が古いというばかりで古い証拠なくなるなり。現に和歌山....
「渋江抽斎」より 著者:森鴎外
鑑」を収めていたことを記憶している。このコルレクションは保さんの五、六歳の時まで
散佚せずにいたそうである。「江戸鑑」の箱があったなら、江戸図の箱もあっただろう。....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
のは、この『夷堅志』であります。原本は四百二十巻の大作だそうですが、その大部分は
散佚して、今伝わるものは五十巻、それでもなかなかの大著述というべきでしょう。 ....
「七宝の柱」より 著者:泉鏡花
が一人いたのである。 私の一礼に答えて、 「ご緩り、ご覧なさい。」 二、三の
散佚はあろうが、言うまでもなく、堂の内壁にめぐらした八の棚に満ちて、二代|基衡の....
「東山時代における一縉紳の生活」より 著者:原勝郎
府に御買上げになることもあった。公卿の家に持ち伝えた日記を、その家の微禄のために
散佚の恐れあるを憂えられて、代物を賜わって宮中に召置かるることもあった。従来歴史....
「初期詩篇」より 著者:原口統三
の旅」と共に一高同窓会雑誌『枯葉』に投稿、同誌は校正刷りのまま戦災に遇い、原稿は
散佚した。 かつてはおれの胸の中にも 驕りの花はひらいていた。 かつてはおれの....
「年譜」より 著者:原田義人
と、すでに書いていたと思われる詩・散文を友人ポラクに送ったが、これらはことごとく
散佚してしまった。 一九〇四年二十一歳 秋から翌五年春まで『ある戦いの手記』....