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散兵線
「散兵線〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
散兵線の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「勲章を貰う話」より 著者:菊池寛
さなかった。 榴弾が破裂するごとに、二、三十人の兵卒を砕いた。一町にも足りない
散兵線は、十分と立たぬ間にまばらになった。大隊長が、まず倒れた。三人の中隊長のう....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
のと誇大の報告を聞いたが、雀の方がよほど県郡の知事や俗吏より慧《さと》くたちまち
散兵線を張って食い荒らし居る、それと同時に英国では鳥類保護の声|殷《さか》んに、....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
て行なわれ、その間に自然に新兵器による新戦術が生まれました。 砲兵力の進歩が敵
散兵線の突破を容易にするので、防者は数段に敵の攻撃を支えることとなり、いわゆる数....
「田原坂合戦」より 著者:菊池寛
靄がかかって居て、遠く犬の声が聞える。淋しさと寒さとの中に斥候の報告を待って居る
散兵線はにわかに附近の林中からの銃火を浴びた。乃木は我の寡兵を悟らせまいとして尽....
「パルチザン・ウォルコフ」より 著者:黒島伝治
露里|距っている部落――C附近をカーキ色の外皮を纏った小人のような小さい兵士達が
散兵線を張って進んでいた。 白樺や、榛や、団栗などは、十月の初めがた既に黄や紅....
「田舎教師」より 著者:田山花袋
演習にやって来た歩兵の群れや砲車の列や騎馬の列がぞろぞろと通った。林の角に歩兵が
散兵線を布いていると思うと、バリバリと小銃の音が凄まじく聞こえる。寺でも、庫裡と....
「戦話」より 著者:岩野泡鳴
くが、光弾の破裂した時はどんなものだ?」 「三四尺の火尾を曳いて弓形に登り、わが
散兵線上に数個破裂した時などは、青白い光が広がって昼の様であった。それに照らされ....
「婦人雑誌の問題」より 著者:宮本百合子
闘って勝たねばならぬ。勝つために、敵の文化宣伝武器としてのブルジョア婦人雑誌の全
散兵線を、周密に検査しなければならない時に来ているのである。 ブ....
「近藤勇と科学」より 著者:直木三十五
の前進を眺めていた。 (成る程、遠くまで届くものだな) 近藤は、立木の背後で、
散兵線を作って、整然として、少しずつ前進してくる敵に、軽蔑と、感心とを混合して、....