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散布
「散布〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
散布の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「藁草履」より 著者:島崎藤村
うて溯りましたもので。 両岸には、南牧《みなみまき》、北牧、相木、などの村々が
散布して、金峯山《きんぷさん》、国師山、甲武信岳《こぶしがたけ》、三国山の高く聳....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
変位を測るのであるが、この際背景となる星空には非常に遠距離にあるたくさんの恒星が
散布されており、それらの星の大多数はその距離の過大なためにその運動が認められない....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
ては、 (一)多数戦闘機の護衛を伴い来襲し(二)港湾水路に機雷敷設(三)宣伝ビラ
散布の執拗な努力をしていることなどである。さらに警戒を要することは衛星都市ないし....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
らは片桐まで動いた。その辺から飯田へかけての谷間には、数十の郷村が天龍川の両岸に
散布している。岩崎|長世、北原稲雄、片桐|春一らの中心の人物をはじめ、平田篤胤没....
「数学と語学」より 著者:寺田寅彦
の二学科の点数をXYとして図面にプロットしてみると、もちろん、点はかなり不規則に
散布する。しかしだいたいからいえば、やはり X = Y で表わされる直線の近くに....
「自画像」より 著者:寺田寅彦
析するという事はかなりおもしろいしかしむつかしい問題だろうと思ったりした。渾天に
散布された星の位置を覚えるのに、星の間を適当に直線で連ねていろいろの星座をこしら....
「藤棚の陰から」より 著者:寺田寅彦
芋の葉と形はよく似ているが葉脈があざやかな洋紅色に染められてその周囲に白い斑点が
散布している。芋から見れば片輪者であり化け物であろうが人間が見るとやはり美しい。....
「小さな出来事」より 著者:寺田寅彦
を走る光が一ヶ年かかって達する距離を単位にして測られるような莫大な距離をへだてて
散布された天体の二つが偶然接近して新星の発現となる機会は、例えば釈迦の引いた譬喩....
「大自然を讃う」より 著者:豊島与志雄
い吾々の生が一の仄かな星の光に等しかろうと、その一の仄かな星の光はやがて、天空に
散布してる無数の星辰の輝きに相通ずるものである。而も不思議なのは、微々たる自分の....
「神話と青春との復活」より 著者:豊島与志雄
話は島の神話だ。古事記の物語は島の物語だ。 吾々が、今、地図を披いて、太平洋に
散布してる島々を見入る時、おのずから眼に涙が浮んでくるのは、何故であろうか。皇軍....
「塵埃と光」より 著者:寺田寅彦
微塵が、高い気層に吹き上げられて高層に不断に吹いている風に乗って驚くべき遠距離に
散布される事は珍しくない。クラカトア火山の爆破の時に飛ばされた塵は、世界中の各所....
「帝展を見ざるの記」より 著者:寺田寅彦
。 私の想像は無論群集に押されて第一室へ流れ込む。先ず何かしら大きな屏風の面に
散布した色彩が期待に緊張した視線に打つかる。近くで見てはどうも全体の統一した感じ....
「発明小僧」より 著者:海野十三
金網面ニ、生芋ヲ置キテ、先ズ半蒸焼トナシ、後コレヲ取出シテ、適宜ニ切断シテ、塩ヲ
散布シ、多孔板上ニ載置シテ完全ニ蒸焼ス。而シテ金網面ニハ更ニ生芋ヲ入替ウルモノト....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
一望して、その中に会堂あるを知るべし。都府の会堂はみな商店に隣接して立ち、市中に
散布して存す。決してわが国東京その他各都府の寺院のごとく、一隅に僻在するにあらず....
「空中征服」より 著者:賀川豊彦
九百九十九円九十九銭 病気保養料 一、四百四十四万四千四百四十四円四十四銭 空中
散布石炭代(一貫一円として) このほか、幾億万円の損害は人体の浪費、美に対する....