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敬愛
「敬愛〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
敬愛の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
めであるにもせよ、葉子の心持ちを損じもし不安にもした。つやが葉子に対しても素直な
敬愛の情をいだいていたのは葉子もよく心得ていた。前にも書いたように葉子は一目見た....
「隣の嫁」より 著者:伊藤左千夫
所に会し今までの関係を解決した。 お互いに心の底を話して見れば、いよいよ互いに
敬愛の念がみなぎり返るのであるが、ままならぬ世のならいにそむき得ず、どうしても遠....
「深夜の市長」より 著者:海野十三
魔と呼ぶのだろう? 深夜のT市に棲息する夥しい人々から、まるで生き神様のように
敬愛されている「深夜の市長」のことを、呼びようもあろうに大悪魔と罵って悔いない人....
「河明り」より 著者:岡本かの子
が、この爛漫とした娘の性質に交った好学的な肌合いを感じ、それがこの娘に対する私の
敬愛のような気持ちにもなった。 「あなた男なら学者にもなれる頭持ってるかも知れな....
「雛妓」より 著者:岡本かの子
は町の中央から出て町を一巡りした。町並の人々は、自分たちが何十年か聖人と渾名して
敬愛していた旧家の長老のために、家先に香炉を備えて焼香した。多摩川に沿って近頃三....
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
なかった。 彼女はなかに、もう一通同封されている英軍測量部の手紙をとりあげた。
敬愛するお嬢さま――同封の書信を、お送りするについて、一|奇譚を申しあげねばなり....
「地球要塞」より 著者:海野十三
、やっぱり、鬼塚元帥からの通信だったか。それで、どうした。先を読め」 「――わが
敬愛する黒馬博士に対し、甚《はなは》だ遺憾《いかん》なることなれども、余は博士を....
「英本土上陸作戦の前夜」より 著者:海野十三
りせんか、アン――いや、フン大尉。君の壮烈なる戦死のことは、きっとおれが、お前の
敬愛するヒットラー総統に伝達してやるぞッ!」 福士大尉は、アンの耳に口をつけて....
「東京要塞」より 著者:海野十三
はことかわり、たいへん穏かになったのであるが、果して某大国はわが帝国に心からなる
敬愛を捧げてくれているのであろうか。 いや、それは残念ながら、そうではなかった....
「良人教育十四種」より 著者:岡本かの子
、失業状態にある夫の心は、とかくひがみ易くなっていますから、妻は平常より寧ろ夫を
敬愛する態度に出でよ。夫は心明るく次の職業を探す勇気に向えましょう。 何かほか....
「南極の怪事」より 著者:押川春浪
一声云ったばかりである。じつに博士は娘にまでも秘密にするほどの事であるが、余は今
敬愛なる読者諸君のためにこの書面に書いてある世にも不思議なる出来事を、少しも隠さ....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
を待ちて記すべし。これよりは予一人の関係にあらず。お梅(かの女の名にして今は予が
敬愛の妻なり)の苦心、折々|撓まんとする予が心を勤め励まして今日あるにいたらせた....
「荘子」より 著者:岡本かの子
を模索し始めた。 荘子はこころの中一応これを繰返して考えて見たが、いかに自分に
敬愛を捧げて居ればとて、眼の前の商人支離遜にそうこまかく話す張り合いもなかった。....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
。 「茶というものは贅沢や遊びにやるものではない。人間同志、互いに持ちまえの和親
敬愛の情を表すために使う方便だ。そしてその作法というものは、身を慎しみ心を磨く修....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
に銃剣術は今でも思い出の種である。この猛訓練によって養われて来たものは兵に対する
敬愛の念であり、心を悩ますものは、この一身を真に君国に捧げている神の如き兵に、い....