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敬神
「敬神〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
敬神の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「川中島合戦」より 著者:菊池寛
ある。現代の政治家や実業家の歌などよりは、はるかにうまい。 また兵学に精通し、
敬神家で、槍は一代に冠絶し、春日の名槍を自在に繰り、剣をよくして、備前|長船小豆....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
召し加えられ、本懐の至りに存じ奉り候。しかる上は、専ら皇国の道を尊信いたし、最も
敬神の儀怠慢いたすまじく、生涯師弟の儀忘却|仕るまじき事。 公の御制法に相背き候....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
さまの顔を見ると、子供のようにふき出したくなるそうだ。でも、あの半蔵さんのことを
敬神の念につよい人だとは皆思うらしいね。そういう熱心で四年も神主を勤めたと考えて....
「縮図」より 著者:徳田秋声
。 二階は上がり口が三畳で、押入れに置床のある次ぎの六畳に古い箪笥があり、父は
敬神家とみえて天照皇大神の幅がかかっていた。東郷大将の石版刷も壁にかかっていたが....
「思想と風俗」より 著者:戸坂潤
の実質は宗教的なるものだと見られねばならぬ点に充ちているのであって、現にこの頃は
敬神の念を作興しようという教育方針が至る処で受け容れられているが、之は主にこの神....
「読書法」より 著者:戸坂潤
宗教的情操の教育であって成立宗教のものではない。そして夫は日本に於て、祖先崇拝・
敬神・等々から始めて、忠君愛国にまで至り得べき国民の宗教意識を指す。一切の教科は....
「梅津只円翁伝」より 著者:杉山萠円
鄙福岡地方の能楽を率いて洋風滔々の激流に対抗し、毅然としてこの国粋芸術を恪守し、
敬神|敦厚の美風を支持したのは翁一人の功績であった。翁は福岡の誇りとするに足る隠....
「新釈諸国噺」より 著者:太宰治
所存に違いない、と物識り顔で言う男もあれば、いやいやそうではない、何事につけても
敬神崇仏、これを忘れるなという深いお心、むかし支那に、夫婦が太鼓をかついでお宮ま....
「不尽の高根」より 著者:小島烏水
に飜っているのは、東海道五十三次の賑わいを、眼前に見る如く、江戸時代以来、伝統の
敬神風俗を、この天涯の一角に保存する如く、浮世絵式風景を、日本の一特色として再現....
「社会時評」より 著者:戸坂潤
教というものの現実をどの程度に理解しているかになると、全く心細いのである。例の「
敬神思想」と云った程度のことなどを考えているのだと、多分バチが当るだろう。文部省....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
ょう。 神社の参拝者と申しましても、その種類はなかなか沢山でございます。近年は
敬神の念が薄らぎました故か、めっきり参拝者の数が減り、又熱心さも薄らいだように感....
「現代忍術伝」より 著者:坂口安吾
父さん」 と、今日も半平にさゝやかれて、ようやく頭を上げた。 「正宗は、今日は
敬神の念を起しておるな」 と、神の使いが鋭く見すくめて云った。 「ハイ」 正....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
道の鳥居両側にズラリとあるのだが、高尾を斬った仙台の殿様の虚無的な皮肉なのだか、
敬神の思想によるのか、全然判断がつかねえや。神詣でのフリして遊女屋へ行けという非....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
る仕組みになっていた。生きていたときの形が、死んでゆくときの形でもあった――絶対
敬神の形である。良心は、はっきりしていた。神の恩寵と栄光のもとに生きた人であった....
「神仙河野久」より 著者:田中貢太郎
蔵屋敷の定詰であったが、御一新後大阪府の貫属となって江戸|堀に住んでいた。非常な
敬神家で、神道の本を読み宮地翁の講義などにも出席していた。 明治七年の四月にな....