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敬称
「敬称〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
敬称の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「外套」より 著者:ゴーゴリニコライ
添えられる。名前に父称をつけて相手を呼べば、それだけで敬語となり、様とか殿という
敬称を必要としない。 ファルコーネ――モーリス・エチエン 1716―1791.....
「死の快走船」より 著者:大阪圭吉
はては夫人召使から時折この家を訪なう外来の客にいたるまで己れを呼ぶにキャプテンの
敬称を強要すると云う、それはまるで海の生活を殆んどそのまま地獄の果までも引っ提げ....
「神秘昆虫館」より 著者:国枝史郎
だがいったい葵ご紋の武士は、何んという姓名を持っているのだろう? 世間の人達は
敬称して、隅田のご前と云っている。葵の紋服を着ている以上、将軍家の連枝には相違あ....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
講演諸氏の許可を得て、これを世間に発表することにした。諸氏に対して彼氏、彼女氏の
敬称を用いず、単に男とか女とか記載したのは、わたしの無礼、御勘弁を願いたい。 ....
「ヒノエウマの話」より 著者:坂口安吾
った。 私の生れた新潟では寸をつめて名前をよぶ癖があって、ヘイゴをヘゴとよぶ。
敬称のサンを略して「ヘゴサ」とよぶのである。音がよくない。いかにも臭そうだ。それ....
「巷談師」より 著者:坂口安吾
にして溜飲を下げているらしい。長文の手紙の作者は必殺の文字に自信があるから、悠々
敬称をつけてくれる。 長文の手紙に何が書いてあるかというと、私の作品(主として....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
へ嫁ぐ身であるから、姉といえども長男を弟と見てはならぬ。その名を呼ぶにも文彦様と
敬称しなければならぬと云うのであった。子供の時からそう躾けられて育ったから、光子....
「二都物語」より 著者:佐々木直次郎
シーとの表情の類似。 プロス嬢 「嬢」の原語の「ミス」は、未婚婦人の名に冠する
敬称であって、このプロス女史は年齢がもうあまり若くはないのであるが、日本語には完....
「光り合ういのち」より 著者:倉田百三
してその家に遊びに行くと、その子の父親の綿松という人は、私の祖母をいいお上さん(
敬称)だと言い、絵本の弘法大師一代記をめくりつつ、私とその子に話してくれた。恐ら....
「国号の由来」より 著者:喜田貞吉
来、かの国人は古来支那人使用の文字のままに、これを「倭」と号し、或いは「大倭」と
敬称する例となり、我が国またこれに倣って、その文字を在来の呼称なるヤマトの語に当....
「城」より 著者:カフカフランツ
なんかなかったという場合で――こういっているのは、元来は、フリーダから恋人という
敬称を取り去っている人たちです――それなら、今でも関係はないわけです。しかし、も....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
ら身を起してチベット仏教の腐敗を一洗することになったので、「ジェ」尊あるいは聖と
敬称を付けて「ジェ・ゾンカーワ」といいました。で、この方は充分古教派の悪い事を知....
「特殊部落の成立沿革を略叙してその解放に及ぶ」より 著者:喜田貞吉
ます。もとは卑しい侍という名称も、ここに至って何人かこれを賤しみましょう。後には
敬称を付けて御侍ということにもなってしまいました。 また徳川時代に将軍直参の士....
「「特殊部落」と云う名称について」より 著者:喜田貞吉
ぐり付ける実例は、しばしば世人の目撃するところである。 「先生」とは識者に対する
敬称だ。しかしそれも用いどころによっては、「先生と言われる程の馬鹿でなし」ともな....
「賤民概説」より 著者:喜田貞吉
」と呼びならわしている。すなわち「御坊」の義である。御坊とはもと非人法師に対する
敬称で、「御坊様」という事にほかならぬが、後にはその法師たることが忘れられて、穏....