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敬語
「敬語〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
敬語の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「三つの窓」より 著者:芥川竜之介
ったことはなかった。のみならず何度も海戦をして来た××に対する尊敬のためにいつも
敬語を用いていた。 するとある曇った午後、△△は火薬庫に火のはいったために俄か....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
引とか手先とか勝手にいろいろの名を付けているようですが、御用聞きというのは一種の
敬語で、他からこっちをあがめて云う時か、又はこっちが他を嚇かすときに用いることば....
「灰色の記憶」より 著者:久坂葉子
う。学校で演説したり、又幼い頃から、言葉の躾が喧しかったせいで、苦労しなくても、
敬語を使うことが出来た。 多忙の五カ月がすぎた。はじめてボーナスという大きな袋....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
い眼で私と火とを見くらべながら静かに話した。彼は会話のあいだに時どきに貴下という
敬語を用いた。殊に自分の青年時代を語るときに多く用いていたのは、わたしが想像して....
「アド・バルーン」より 著者:織田作之助
任だと言えるわけですが、しかしたった一つ私の悪い癖は、生れつき言葉がぞんざいで、
敬語というものが巧く使えない。それはこの話しっぷりでもいくらか判るでしょうが、丁....
「わが妻の記」より 著者:伊丹万作
して、彼女の言葉はまたそのお作法に負けないくらいにものすごい。彼女の語彙の中には
敬語というものがいたつて乏しい。しかし、来客に対しては何とかごまかして行くが、私....
「大捕物仙人壺」より 著者:国枝史郎
が尊ばれた。膝を崩すことも出来なければ寝そべることも出来なかった。あらゆるものに
敬語を付け、呼び捨てにするのを失礼とした。「お箸」「お香の物」「お櫛」「お召物」....
「この握りめし」より 著者:岸田国士
調子に成りかねた。それでも、ぼつぼつ、酔うに従つてというよりも、酔つたふりをして
敬語をはぶくことにし、 「そんな、無理言つても困るよ。職業を撰ぶ自由は誰にでもあ....
「あるニュウ・フェイスへの手紙」より 著者:岸田国士
不思議なくらいだ。そのつぎは、紋切型です。そして、最後に、なんといっても、余計な
敬語乃至
敬語に類する自卑の表現が目立ちます。 重大なことは、それがたいてい、無....
「大阪の可能性」より 著者:織田作之助
話があるそうである。上品さもここまで来れば私たちの想像外で、「殺す」という動詞に
敬語がつけられるのを私はうかつに今日まで知らなかったが、これもある評論家からきい....
「夜の構図」より 著者:織田作之助
た。 「批評出てるよ、君の芝居の……」 薄井は三十前後だが、芝居関係の人間には
敬語を用いたことはなかった。 「見なくてよかったですな」 信吉は先手を打って置....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
は屑もあります。その教育の方法は教師も付添人もその化身とされし子供に対して鄭重に
敬語を用います。喩えばその化身の子供につまらないことがあっても無下に叱るというこ....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
応身の仏陀の位置から、法身の仏陀の説法を取次がれるところから、こういう第二人称の
敬語を用いられるので、自覚された仏陀が、いかに自身とは言え、その自覚を尊ばれ敬重....
「特殊部落の成立沿革を略叙してその解放に及ぶ」より 著者:喜田貞吉
日本の田地は、みな天皇の御所有で、すなわち大御田であります。この「おおみ」という
敬語は、鄭寧な言葉でありますが、今では下様のものでも軽々しく用いております。我々....
「「特殊部落」と云う名称について」より 著者:喜田貞吉
味が違って来る。「お前」という言葉は昔は至尊の御前に称するもので、先方に対する最
敬語であった。しかるに後世次第にそれが濫用せられて、今では普通に目下の人にのみ用....