数を尽くして[語句情報] » 数を尽くして

「数を尽くして〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

数を尽くしての前後の文節・文章を表示しています。該当する4件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
偸盗」より 著者:芥川竜之介
辻《つじ》を曲がった彼は、行く手の月の中に、二十と言わず三十と言わず、群がる犬の数を尽くして、びょうびょうとほえ立てる声を聞いた。しかも、その中にただ一人、太刀....
永日小品」より 著者:夏目漱石
向くと、火の粉《こ》がもう頭の上を通る。霜《しも》を置く空の澄み切って深い中に、数を尽くして飛んで来ては卒然《そつぜん》と消えてしまう。かと思うと、すぐあとから....
生死卍巴」より 著者:国枝史郎
の一行が進めば進むほど、その一行を惑わかすかのように、野には諸々の草や木の花が、数を尽くして咲いていた。 で、一行は我を忘れて、先へ先へと歩いて行く。 いつ....
名人地獄」より 著者:国枝史郎
七日を暮らし、いよいよ江戸へ立つことになった。心づくしの餞別も集まり、宿の人達は数を尽くして、関所前まで見送った。妹お霜を馬に乗せ、甚内自身手綱を曳き、関所越え....