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数回
「数回〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
数回の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「河童」より 著者:芥川竜之介
すでに心霊的空気を感じ、全身に痙攣《けいれん》を催しつつ、嘔吐《おうと》すること
数回に及べり。夫人の語るところによれば、こは詩人トック君の強烈なる煙草《たばこ》....
「水害雑録」より 著者:伊藤左千夫
もう家族に心配はいらない。これから牛という事でその手配にかかった。人数が少くて
数回にひくことは容易でない。二十頭の乳牛を二回に牽くとすれば、十人の人を要するの....
「猫と色の嗜好」より 著者:石田孫太郎
好む所の色は燃ゆるが如き赤色であるらしい、併し是れは確乎としたことは言えないが、
数回の調査は殆ど一致して居るから、先ず斯様に仮定するのである、我輩は平太郎の三匹....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
自動書記現象は、その最後までつづいた。その中元来あまり健康でなかった彼の体力は、
数回のインフルエンザの為めに、回復し難き迄に衰弱し、かくて一八九二年、(明治二十....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
々振動させても、ここで静止する。手でこの位置より動しても、すぐに元の所にもどる。
数回やっても、その通りであった。」 これから種々の物体について、やって見た。結....
「八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
二年であるは小学校の教科書にも載ってる。もっとも天文十二年説は疑問で、数年前にも
数回歴史家の間に論争されたが、たといそれ以前に渡ったものがあったにしてもそれより....
「甲州郡内妖怪事件取り調べ報告」より 著者:井上円了
がごとくに、切りみだしたりしことあり。かく機糸を断たれしことは、一回のみにあらず
数回ありしかど、だれもかつてその形体を見しことなく、あたかも無形的死霊あるいは生....
「妖怪学」より 著者:井上円了
を恐れ、当時諸方の通信を請うて、ことさらこの一事を捜索検討し、自宅においても前後
数回、試験を施したることありき。その試験の成績によるに、竹の尺寸、風呂敷の有無、....
「妖怪玄談」より 著者:井上円了
盆を転倒して去りたり」という。 余、これを試みんと欲し、昨秋自宅において、前後
数回試験を施したることあり。はじめに、ある学生四、五名とこれを試みしに、さらに要....
「鴎外博士の追憶」より 著者:内田魯庵
た特別の間柄だから格別だが、なるほど十二時を打ってからノソノソやって来られたのに
数回|邂逅った。 こんな塩梅で、その頃鴎外の処へ出掛けたのは大抵九時から十時、....
「三十年前の島田沼南」より 著者:内田魯庵
の辞のゲラ刷を封入した自筆の手紙を友人に配っている。何人に配ったか知らぬが、僅に
数回の面識しかない浅い交際の私の許へまで遣したのを見るとかなり多数の知人に配った....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
って、その勢い自然に人をして信義を守るの必要を知らしむ。かくのごとき経験、注意、
数回相重なり数世相伝わり、風をなし俗をなし遺伝性をなし、ついに人をして生まれなが....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
、八月大暑の時のごとし。午前にまた消火の演習あり。 二十四日、晴れ。朝来、驟雨
数回襲い来たるも、霎時にして快晴となる。太陽北方より照らし、涼陰を南方に求む。終....
「大利根の大物釣」より 著者:石井研堂
挙げ得るや否やを、気遣うことも頻りなり。 引き寄せては引かれ、寄せては引かれ、
数回くり返せども、敵の力は、少しも衰えず。其の引き去るに当りては、一気直に海洋ま....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
なかった。露国が偉いのではない。国が広いためである。ナポレオンは決戦戦争の名手で
数回の戦争に赫々たる戦果を挙げ全欧州大陸を風靡したが、海を隔てたしかも僅か三十里....