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数限りない
「数限りない〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
数限りないの前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
、上達部殿上人《かんだちめてんじょうびと》は申すまでもなく、女房たちの参ったのも
数限りないほどでございましたから、東西の廊に寄せてあるさまざまの車と申し、その廊....
「クチマネ」より 著者:海若藍平
時思い切って高らかに叫びました。 「メーチュンライライ」 するとどうでしょう。
数限りない南京玉が一つ残らず消えてしまうと一所に、警察の大広間には這入り切れぬ程....
「白髪小僧」より 著者:杉山萠円
く沈みかけていた。 その時地面のドン底の、彼《か》の石男の亡骸《なきがら》の、
数限りない毛穴から、何億万とも数知れぬ、 大きい小さい様々の、石の卵が湧き出し....
「街頭から見た新東京の裏面」より 著者:杉山萠円
相手にした極めて真剣斬新な広告法である。これ以下の不道徳な範囲になって来るともう
数限りないので、東京の新聞の案内欄を見ただけで思い半ばに過ぐるものがある。しかも....
「神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
宿房は、この石像の西南にあった。護摩壇、垢離場、懺悔の部屋、小さい無数の礼拝所、
数限りない石祠等、広い境内の到る所に、隙間もなく建てられてある。 この神々しい....
「蜘蛛」より 著者:甲賀三郎
ふるえだした。ふと気がつくと、私の周囲にズラリとならんだ函のなかから、幾百幾千と
数限りない蜘蛛が右から、左から、前から、後からゾロゾロと私めがけてよってくるのだ....
「潜航艇「鷹の城」」より 著者:小栗虫太郎
うのは、はたして何であったろうか。 ――そうして守衛長が私を案内して、いくつか
数限りない望楼の階段を上って行きました。 それも、私が英人医師であるからでしょ....
「フランケンシュタイン」より 著者:シェリーメアリー・ウォルストンクラフト
よ。この災難は、あんたの心一つで大きくなって、あんたの家族ばかりでなくそのほかの
数限りない人間まで、その猛裂な渦巻に捲き込んでしまうことになりますよ。同情の心を....
「僕の読書法」より 著者:織田作之助
。これはありがたいものに思っている。むしろ己惚れている。 己惚れの種類も思えば
数限りないものである。人は己惚れが無くてはさびしくて生きておれまい。よしんばそれ....
「バットクラス」より 著者:岡本かの子
れど……)」 「そう、それも好いわね、But(だけれど……)」つまり But の
数限りない連続が彼女等の生活の行進体の大部分なのだ。 玉子の白味一つ。 ....
「狂人日記」より 著者:秋田滋
ッパを横切り、その昇降口から眺めてみよ。ひと、ひと、ひと、どこまで行っても人だ。
数限りない見知らぬ人が、野にも町にも、うようよと動いている。そこには耕すことしか....
「中支遊記」より 著者:上村松園
く汪精衛主席に会う都合がついたからと公館に挨拶に出かけることになった。 此処も
数限りない菊の真っ盛りであった。大きな亀甲模様の床、深々とした椅子、その大広間に....
「変身」より 著者:カフカフランツ
にいって聞かせないではいられなかった。というのは、父親が一歩で進むところを、彼は
数限りない動作で進んでいかなければならないのだ。息切れが早くもはっきりと表われ始....
「風と木 からすときつね」より 著者:小川未明
て、北風を見て、さも感歎しながら、 「北風さん、なんというお勇ましいんでしょう。
数限りない雪の家来がおありなさるほかに、あの大きな雁や、野がもまでが、みんなあな....