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整頓
「整頓〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
整頓の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
き》は燃え立って岡の横顔をなでた。事務長は油断なく角燈で左右を照らしながら甲板の
整頓《せいとん》に気を配って歩いている。
葉子はいたわるように岡の耳に口をよせ....
「或る女」より 著者:有島武郎
置いて行きましょう。簡単にいうと(そういって古藤はその手紙の必要な要点を心の中で
整頓《せいとん》するらしくしばらく黙っていたが)木村君はあなたが帰るようになった....
「星座」より 著者:有島武郎
こえてきた。勉強をしているなとおもいながら、人見はそっと戸を開いた。
きちんと
整頓《せいとん》した広い部屋の一隅に小さな机があって、ホヤの綺麗に掃除された置ラ....
「後世への最大遺物」より 著者:内村鑑三
ますと(その女学校はこの節はだいぶよく揃ったそうでありますが、このあいだまでは不
整頓の女学校でありました)、それが世界を感化するの勢力を持つにいたった原因は、そ....
「初めて見たる小樽」より 著者:石川啄木
である。新開地の北海道で内地的といえば、説明するまでもなく種々の死法則のようやく
整頓《せいとん》されつつあることである。青柳町の百二十余日、予はついに満足を感ず....
「生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
身を起こすと、藁草履を引っかけて土間に降り立ち、竈の火もとを充分に見届け、漁具の
整頓を一わたり注意し、入り口の戸に錠前をおろし、雪の吹きこまぬよう窓のすきまをし....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
周期で再帰するものだと彼に話したと記している。 通例天地創造の行為は単に物質の
整頓であると考えられ、大多数の場合にはそれが地と原始水あるいは大洋との分離であっ....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
た日本の力を示しました。そこに家康が出て来て、うるさい婆さんのように万事キチンと
整頓してしまった。徳川が信長や秀吉の考えたような皇室中心主義を実行しなかったのは....
「三人の双生児」より 著者:海野十三
っては大変である。妾は医者を呼ぶのをちょっと見合わせて、それより前に、この部屋を
整頓することに決心した。 妾は、そこらに転がっているものや、押入れの中にある怪....
「宇宙戦隊」より 著者:海野十三
「人事をつくして天命をまつ」のほかないのであった。 中尉の頭脳の中は、きちんと
整頓せられていた。これから先、どんなことが起っても、そのときはこうするという処置....
「ある自殺者の手記」より 著者:秋田滋
いほどとッ散らかっていると思うと私は時折り厭な気持になることもあった。だが私は、
整頓するということを考えただけで、精神的にも肉体的にも疲労を感じてしまうので、私....
「暗号数字」より 著者:海野十三
目の四数字のうち□74□と二字だけ分ったのは、有力なる手懸りだ。 帆村はこれを
整頓して、いままで分った数字を入れたり、新しい枠のなかに記号をいれたりした。それ....
「妖怪談」より 著者:井上円了
迎えました。彼について客間へ通りました。もちろん金満家でございますから、家内万事
整頓しておりまして、その室内の器やら間造り等、一切が日本風というので、いかに日本....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
カ寺もあり、埋葬所十カ所もありという。午後植物園に至るに、比較的風致ありて、かつ
整頓せるには感心せり。そのほか、当市には一大遊歩林あり。その周囲三、四マイル、極....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
わして不足の資料を収集した。昭和元年から二年への冬休みは、安房の日蓮聖人の聖蹟で
整頓した頭を以て、とにかく概略の講義案を作成した。もちろん、根本理論は前年度のも....