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敵将
「敵将〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
敵将の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「三浦右衛門の最後」より 著者:菊池寛
、攻城野戦英雄雲のごとく、十八貫の鉄の棒を苧殻《おがら》のごとく振り回す勇士や、
敵将の首を引き抜く豪傑はたくさんいるが、人間らしい人間を常に miss していた....
「厳島合戦」より 著者:菊池寛
る。 元就は斯くて十月五日に二十日市の桜尾城に於て凱旋式を挙行しているが、彼は
敵将晴賢の首級に対してもこれを白布にて掩い、首実検の時も、僅かに其白布の右端を取....
「神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
帰献。一軍大驚。云々。 これは驚くのが当然である。しかしてこの計を献じたのも、
敵将源心を討ち取ったのも皆土屋庄八郎であった。 その後晴信は父を逐い自ら甲斐の....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
の敵を熊本城にくいとめ、身をもって先輩西郷氏の軍に当たった。この人にして見たら、
敵将らの素志がこの社会の皮相なヨーロッパ化を堰きとめ、武士道を再興して人心を一新....
「田舎教師」より 著者:田山花袋
た戦いのさまがいろいろに色彩をつけて語り合わされる。太子河の軍橋を焼いて退却した
敵将クロパトキンは、第一軍の追撃に会ってまったく包囲されてしまったという虚報さえ....
「春寒」より 著者:寺田寅彦
だ。……王がよろめき倒れてかたわらの石によりかかり、神の助けを祈っているところへ
敵将が来て首と腹を傷つけた。 戦いが終わってトーレ・フンドは王の死骸を地上に延....
「映画雑感(Ⅳ)」より 著者:寺田寅彦
トーンだ」というと、「驚くべき推理の力だな」と冷やかす。 牢屋でフォーサイスが
敵将につかみかかって従者に打ちのめされる。
敵将が「勇気には知恵が伴なわなければだ....
「蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
人望の資産家などの危険は勿論の事想察に余りある。其代り又|手苛《てひど》い領主や
敵将に出遇《であ》った日には、それこそ草を刈るが如くに人民は生命も取られれば財産....
「雪たたき」より 著者:幸田露伴
と言われれば、日頃の本懐も忽ち遂げらるる場合にござる。手段は既に十分にととのい、
敵将を追落し敵城を乗取ること、嚢の物を探るが如くになり居れど、ただ兵粮其他の支え....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
も》の愛人で、義経の母でございます、それが、わが子を救わんがためとは言いながら、
敵将の清盛に身を許してしまいました、あなたはそれを、どうお考えになりますか」 ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
り下さるまいか」 こう言って持ちかけてみたが、甲士は頭を縦に振らなかった。 「
敵将の一番首はお譲り申そうとも、この一巻は御所望に応ずるわけにはいかぬ」 「それ....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
ていた。ある特点に砲兵を集中させることに、彼の勝利の秘鑰《ひやく》はあった。彼は
敵将の戦略をあたかも一つの要塞《ようさい》のごとく取り扱い、そのすき間から攻撃し....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
の人を殺す調伏は、呪道の邪道であり、効験の無いものである。仮《たと》えば、一人の
敵将を呪い殺すということは、正義の味方を勝たしめることで――それは、一国一藩が救....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
方は日本武尊的で、神武天皇の兄弟たり分身たる五瀬命の運命は日本武尊的ですが、その
敵将の運命はクマソ的で、合せるとスクナの両面になる。そして実際はクマソと日本武尊....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
てする攻勢」であるベルダン攻撃に似ている。 五月二十二日から攻囲を開始したが、
敵将ダウンの消耗戦略巧妙を極めて大王を苦しめ、六月三十日四千輛よりなる大王の大縦....