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「敷地〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

敷地の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
酒中日記」より 著者:国木田独歩
は自分の外に升屋の老人ばかり。予算から寄附金のことまで自分が先に立って苦労する。敷地の買上、その代価《ねだん》の交渉、受負師との掛引、割当てた寄附金の取立、現金....
地中魔」より 著者:海野十三
失事件! 消えたビルディング そうこうしているうちに、百貨店の消えたその敷地の一点がムクムクと動き出した。 「オヤッ。何か出たぞオ」 といっている群衆....
三狂人」より 著者:大阪圭吉
を見ると、ハッとなって立止った。 ここでちょっと説明さして貰うが、赤沢脳病院の敷地は総数五百五十坪で、高い板塀に囲まれた内部には診察室、薬局、院長夫妻その他家....
浮動する地価」より 著者:黒島伝治
た。 又、S町の近くに田を持っていたあの松茸番の卯太郎は、一方の分を製薬会社の敷地に売って五千円あまりの金を握った。 こういう売買の仲介をやるのが、熊さんと....
海底都市」より 著者:海野十三
にしろ相当広い面積を農業や林業や道路などに使わねばならず、輸出のための工場も広い敷地《しきち》がいるので、いよいよ窮屈《きゅくつ》になったんです。そこで困って考....
東京要塞」より 著者:海野十三
あろうか。 その忠魂塔は東京市に建てられることになった。そのために市の吏員は、敷地を公園にもとめて探しまわった結果、S公園内に建てるということに決った。そして....
死者の書」より 著者:折口信夫
ない。去年の草の立ち枯れたのと、今年生えて稍茎を立て初めたのとがまじりあって、屋敷地から喰み出し、道の上までも延びて居る。 こんな家が――。 驚いたことは、そん....
私の活動写真傍観史」より 著者:伊丹万作
ことをどうしても忘れることができなかつた。 今になつて考えるとこの小屋は、その敷地の位置からおしてあるいは伊予鉄道会社が経営していたのかとも思われるが、万一そ....
剣侠」より 著者:国枝史郎
思われたので、つい浪之助は訊きそびれてしまった。 こうして本郷の榊原様の、お屋敷地辺りまでやって来た。 屋敷町は更けるに早く、ほとんど人の通りなどなく、家々....
明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
舞伎座が開場式を挙げた。むかしは知らず、わたしが記憶してからは、現在の歌舞伎座の敷地は久しく空地になっていて、時々に花相撲や曲馬などが興行されていた。ここに大き....
法隆寺再建非再建論の回顧」より 著者:喜田貞吉
するその後の推移を記録しておきたい。 一、法隆寺の今の堂塔は、必ずしも旧建築物の敷地に復興せられたのではなかろうという事。 法隆寺災に罹るの後、衆人寺地を定....
四つの都」より 著者:織田作之助
。 庄平が滔々と話しこんでいる。 相手は勿論、庄造だ。 庄平「……で、あとはもう敷地だけの問題です、どこか健康地を見つけて、錬成場を作り、こゝへ虚弱児童を収容す....
特殊部落の成立沿革を略叙してその解放に及ぶ」より 著者:喜田貞吉
えます。余戸は諸国にあるのみではありません。昔の京の大学寮の古図を見ますと、その敷地の西北隅に一区画をなして、「余戸」と書いてあります。思うにこれは掃除その他雑....
新古細句銀座通」より 著者:岸田劉生
ほしがったものだ。 二丁目は私の生れたところ、角の菊屋は有名だったが今は銀行の敷地となっている、堺包丁店は十年位の店であろう。もとこの辺には月勝というそば屋や....
本所両国」より 著者:芥川竜之介
っていた頃の「お竹倉」は大体「御維新」前と変らなかったものの、もう総武鉄道会社の敷地の中に加えられていた。僕はこの鉄道会社の社長の次男の友達だったから、みだりに....