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文久銭
「文久銭〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
文久銭の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「草枕」より 著者:夏目漱石
ふらりふらりと揺れる。下に駄菓子《だがし》の箱が三つばかり並んで、そばに五厘銭と
文久銭《ぶんきゅうせん》が散らばっている。 「おい」とまた声をかける。土間の隅《....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
にいう九尺二|間、店賃が、よく覚えてはいないが、五百か六百……(九十六|文が百、
文久銭一つが四文、四文が二十四で九十六文、これが百である。これを九六百という)。....
「顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
だいをしたんですが、そのとき、なにげなく甚之助さんの胸のあたりへ眼をやりますと、
文久銭ぐらいの大きさの赤痣が出来ている。……ちょうど、守宮が五寸釘でぶッ通された....
「あのころ」より 著者:上村松園
そこへ家の丁稚が通り合わしましたので、私はこれ幸いと、丁稚に半紙へ波の模様のある
文久銭を六つならべて描いて、 「これだけ貰って来ておくれ」 とことづけて、やっ....
「画筆に生きる五十年」より 著者:上村松園
六つ並べて、丁稚にこの絵の通りのものを、家から持って来てくれと頼みました。当時の
文久銭は浪の模様がついておりまして、その絵は、
文久銭六つで買えたものだったのです....
「想い出」より 著者:上村松園
ところへ丁度家から丁稚が使いに来ましたので、私はその丁稚に、半紙に波の模様のある
文久銭を六つならべて描き、「これだけもろうてきて」と母にことづけてやりました。こ....